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2022年9月21日 (水)

特急「かもめ」

 いよいよ明後日、長崎まで西九州新幹線が部分開業します。当日に長崎入りすることは全く考えていませんが、前回に引き続き、長崎本線から無くなるものシリーズです。いきなり余談ですが、前々回くらいから、きっぷ券面以外の写真はクリックすると拡大します。そうすると本文表示のものが少しぼやけているような気がするのですが。。

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2022_08290308(885系「かもめ」長崎にて)
 今回は、特急「かもめ」です。「かもめ」の歴史は長く、戦前は、客車列車として東京~神戸間を走っていましたが、太平洋戦争の激化とともに、1943年には運転を終了しています。戦後は、京都~長崎間の気動車特急でしたが、山陽新幹線の博多開業の1年後、長崎本線の電化完成とともに、博多~長崎間の電車特急になっています。

 それから、JR化後に、783系「ハイパーかもめ」が登場したり、485系が引退したり、885系「白いかもめ」が運転を開始したりしながら、現在は、博多~長崎間と門司港~佐賀間を走る特急列車として、885系、又は787系で運転されています。783系が使われていた時は、特急「みどり」「ハウステンボス」と併結して、肥前山口まで合計13両編成で走っていたこともあります。

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 九州島内は、高速バスとの競争が激しく、博多(天神)~長崎間には、高速バス「九州号」と熾烈な争いがあります。特急「かもめ」にも、ネット予約専用の割引きっぷが3種類設定され、いつでも買える「九州ネットきっぷ」、3日前まで買えて変更もできる「九州ネット早特3」、7日前まで買えて変更不可の「九州ネット早特7」です。最安の「ネット早特7」は、正規料金(5590円)の半額以下の2340円です。「九州ネットきっぷ」は3150円で、これでも半額近いです。「九州ネット早特3」は、その中間の2550円です。これでも半額以下ですので、いかに競争が激しいかがよくわかります。

 ちなみにバスは正規料金で2620円、所要時間は、博多から2時間半、天神から2時間10分です。特急「かもめ」は、列車によりばらつきはあるものの、約2時間ですので、早特きっぷを買って、丁度互角です。バスは天神直通ですので、天神に用事がある場合は、渋滞していなければ、バスに軍配が上がるかもしれません。
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2022_08290297(見納めの「諫早」「浦上」)
 博多1015発の「かもめ91号」は、多客期のみ運転の臨時列車ですが、スジ的には準定期列車です。車両は885系で、窓側が埋まるくらいには乗っていました。ちなみに、佐賀で少々降りたほかは、ほぼ長崎まで乗り通していました。

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2022_08290283(博多にて)
 肥前鹿島までは新設の特急「かささぎ」が乗り入れますが、その先、有明海を望み、雲仙も見えて、885系の振り子が本領を発揮する曲線ばかりの長崎本線を特急列車が走るのは明日までで、真っ白な高架の長崎駅に入線するのもこれで最後です。電化設備が撤去されるので、リバイバルとかも、おそらくできません。

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2022_08290315(長崎駅の掲示類)
 在来線特急としての幕を下ろす「かもめ」は、9月23日から新幹線になります。所要時間は最速列車で30分短くなり、1時間半、その一方で、ネットきっぷ系も約1000円値上げされます。「リレーかもめ」は、平坦直線の多い区間のみを走るようになることから、885系充当列車は大幅に減り、8両編成に増強された787系主体になります。

2022_08290319(在来線乗り場。「博多方面」の表示は残るのか。)
2022_08290322(工事中の新幹線乗換改札)
 明日、博多駅から最終列車が出ますが、グリーン席全席と普通席7割近くがパックで抜かれていたそうです。その是非(非だと思っていますが)はともかく、何事もなく、最後まで安全に走ってほしいものです。

 

 

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