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2021年12月10日 (金)

新えきねっと攻略(その後)

 「新えきねっと攻略(応用編)」で、リニューアルえきねっとでは、連絡乗車券が買えるという話をしました。新えきねっとは、まともな経路が出ない、ほしい指定券を買おうとすると、まず乗り換えを自分で調べて、区間時刻をピンポイントで指定してやらなければならないことが多々ある、そもそも使いにくい、等々批判される点が多い中、規則上発売できる区間であれば、連絡乗車券の一部が買える、というのはリニューアルの少ない長所でした。

 それが、遅くとも12月8日の利用開始(新規予約)分から、連絡乗車券は、ほぼ買えなくなりました。会社の昼休みに何気なくTwitterを見ていて初めて知りました。連絡乗車券を購入するには、駅名を「代々木上原(小田急)」と入力する必要があるなど、それなりのスキルを要求されていましたが、そもそも駅が出なくなりました。例えば、小田急線の相模大野を入力してみます。「相模大野」「相模大野(小田急)」のいずれも、「乗車駅の入力に誤りがあります」とされ弾かれます。

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 どこか買える会社線はないのか、北から順番に、東日本会社線と連絡運輸の設定がある社線の駅を片っ端から入れていきました。その結果、購入できる区間のある社線は次の通り、ということがわかりました。

青い森鉄道
IGRいわて銀河鉄道
東武鉄道(東上線野田線系統を含む)
松本電鉄(アルピコ交通)
伊豆箱根鉄道
伊豆急行
北越急行
えちごトキめき鉄道
しなの鉄道
富士急行
富山地方鉄道
あいの風とやま鉄道
IRいしかわ鉄道(津幡発着以外は不可)
のと鉄道
伊勢鉄道
京都丹後鉄道
智頭急行
土佐くろしお鉄道

 新幹線の並行在来線と、直通特急列車のある三セク以外はほぼ全部買えなくなっています。東武鉄道は、直通特急のある日光線系統だけでなく、例えば、池袋接続の川越(東武)発着の東上線系統、柏接続の船橋(東武)発着の野田線系統なども残っています。IR
いしかわ鉄道は、森本、西金沢の各駅発着にすると、経路は出ますが買えませんでした。マルスの運賃登録はあるはずですが、これはよくわかりません。

 では、連絡乗車券を不買とした意図を考えてみます。その結論は案外あっさり出ました。

 成田空港から新宿までの経路を検索してみます。基本編で述べた通り、以前は、京成本線経由、挙句の果てには東京メトロ丸の内線に乗せようとする嫌がらせ経路ばかりが出てきて、総武線から中央線に入る経路はおろか、成田エクスプレスでさえ出ませんでした。

 ところが、今検索してみると、下図の通り、まっすぐ総武線に乗る経路、成田エクスプレスに乗って東京で中央快速線乗り換え、新宿までNEXに乗り続ける経路など、ちゃんとまともなものが出るようになっています。

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 こんな簡単な予約でさえできないようではお話にならず、なにが快適でストレスフリーなえきねっとだ、とこれまた一般利用者から苦情が殺到したのでしょう。対応する現場の駅員氏がかわいそうです。そういえば臨時列車のプレスリリースで、ここのところ、えきねっとを推すような文言をあまり見なかったように思うのは気のせいですかね。

 私の推測では、経路検索の際に、経由できる社線を会社単位で最低限に絞って指定し、それ以外の路線は検索結果から弾く、という修正が入ったのだと思います。指定から外れた会社の路線は、そもそも駅の登録から削除(か又は蓋をして出せないようにした)したのだろうと思われます。ですので、東武鉄道などは、会社単位で残されているので、池袋接続などが生きているのだと考えています。

 池袋から小田原へ行くのに、知らずに小田急線経由を買った人が湘南新宿ラインに乗り、小田原駅の自動改札に弾かれ、精算をさせられれば、そりゃ怒ります。どうしてJRのえきねっとなのに、JR線経由の乗車券じゃないんだ、と。

 では、社線連絡券が買えなくなってないか不都合が起きるかと言われれば、何も起きないと思います。ICカード利用率が9割を超える首都圏でわざわざIC運賃より高い紙の連絡乗車券、しかも自動改札すら通らないようなものを好き好んで買うような人はまず間違いなくオタクです。普通の人は買いません。というかそもそもえきねっとでわざわざ乗車券だけ買いません。

 社線連絡券を買えるようにした理由の1つに、鉄道会社の違いなどよくわかっていない層でも乗換案内通りの乗車券が買えて、その通り乗り換えればよいようにする、要するに「Maas」の思想を取り入れる、というのは絶対にあったと思いますが、そもそもそういう人たちは、えきねっとを使うという発想すらない、更に言えば存在すら知らないと思います。

 そういうわけで連絡乗車券の発券実績が極端に少なく、あったとしても趣味目的でしか使われていない実情、また、連絡運輸範囲まで完璧に入力し、連絡運輸規程別表が改定される度にこれらを一つ一つ確認して修正を加えるメンテナンスにかかる費用など諸般の事情を考慮すれば、最低限のものだけ残して連絡乗車券を売らない、というのは合理的な措置です。連絡乗車券を売るより、まともな経路を出すことが優先されるのは当然です。
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 このあたりの事情推測が当たっているとすれば、松本電鉄が残っているのが不思議で、また山形鉄道や会津鉄道、箱根登山鉄道など、行き止まりの路線は残しておいてもよかったのではないか、とか、地鉄やのと鉄道など、東日本管内以外の社線には全く手が入っていないのはなぜ、とかいろいろ疑問は湧きます。とりあえず、の措置だったのだと思います。

 莫大な費用と労力をかけて買えるようにした連絡乗車券を一気に買えなくするという結末を迎えた今回の件は確実に黒歴史扱いでしょうし、この先、えきねっとで連絡乗車券が自由に買えるようになる日はもう来ないだろうと思います。

 こんな変なものを買えるようにしなくてもよいので、もっと他にやるべきことをやって、新えきねっとには、少しでも使いやすくなってほしいと思っています。

 記事の内容とは関係ありませんが、私は今、倉吉市内のホテルにいます。旅先でブログを更新したのは初めてです。着いたのが割と早く、明日実家に帰るので、パソコンを持ち歩いていたということもあり、こうして記事を書いていました。そろそろお風呂に入って寝ますかね。

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