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2021年12月の4件の記事

2021年12月31日 (金)

BRT線と特定都区市内制度

 気仙沼線と大船渡線の一部をバス転換したBRT線は、実態としてはJR東日本直営のバス路線で、鉄道線と連続して利用する場合、純粋な鉄道線と同等の扱いではなく、かといって、別会社の連絡運輸扱いでもない不思議な扱いになっています。

 規則関係を見てみましょう。まず、旅客営業規則の定めでは、17条に、「気仙沼線BRT柳津・気仙沼間及び大船渡線BRT気仙沼・盛間の一部又は全部の区間を乗車する旅客の取扱い等については、別に定める」とあります。よって、BRT線は、あくまでもJR線であることが読めます。また、「別に定め」られたものを探してみます。JR東日本のホームページを見ると、BRT線を利用する場合の規則として、「一般乗合旅客自動車運送事業取扱規則」が見当たります。

 内容を見てみると、要するにBRTとはバス、すなわち自動車なので、レールの上を走る鉄道の営業規則とは性格を異にします。事故を起こした場合どうなるか、なども書かれています。運賃関係の規則は概ね鉄道線の旅客営業規則に準じた内容ですが、バス特有の規定と思われるものもあります。

 そんな中で、最後の47条に、「自動車線と鉄道線を乗り継ぐ旅客の運送及びこれに附帯する取扱等については、別に定める場合を除いて、自動車線と鉄道線を通じた全区間について、旅客規則を適用します」と書かれています。

 この規定を根拠にすると、鉄道線とBRT線を連続して利用する場合は、原則的に、BRT線内も含めて、鉄道線の旅客営業規則及び旅客営業取扱基準規程が適用されることになります。ただし、書いてある通り、「別に定める」場合を除きます。ちなみに、BRT線は、ここでいう「自動車線」にあたります。

 なぜBRT線の規則関係が気になったかというと、BRT線と鉄道線を連続した場合の特定都区市内制度の適用有無はどう判断するか、という命題を検証したくなったからです。

 まず、BRT線と鉄道線を連続して利用する場合の運賃は、BRT線の運賃と鉄道線の運賃の合算とされています。BRT線を間に挟んで鉄道線を利用する場合、鉄道線の営業キロ(運賃計算キロを含む)は通算します。この根拠は、同社の内規だそうですが、時刻表には記載があります。

 では、マルス端末ではどうかを見てみます。BRT線を利用する場合、BRT線を社線扱いとしてプログラムが組まれているという話は聞いていました。実際に乗車券の券面を見ても、経由表記が例えば、「柳津・BRT線・気仙沼」と接続駅の表記があり、経路数が8を超えると補充券対応になるなど、連絡運輸に準じた扱いがされています。

 BRT線と鉄道線の運賃を別々に計算して、それを合算する、通過連絡のような規定もある、となれば合理的な扱いです。

 しかしながら、先述した通り、鉄道線とBRT線を連続して利用する場合は、原則的に全区間で旅客営業規則を適用する、こととされています。連絡運輸扱いであれば、少なくともマルス端末上では、有効期間以外、営業キロを基準に判定する、往復割引や特定都区市内制度の適用判定は、鉄道線のみで判断されてしまうことになります。

 では規則上、その取扱いは正しいのかを見てみます。「別に定め」られていれば話は別ですが、これは公表されていないので、とりあえず無視します。

 まず、先述の通り、旅客営業規則17条の定めにより、BRT線は社線ではなく、あくまでもJR線であることが読めます。この規定と、一般乗合旅客自動車運送事業取扱規則47条からすると、BRT線を含めた利用区間全区間の営業キロをもとに、往復割引や特定都区市内制度の適用有無を判定すべきではないかと考えられます。

 まず往復割引を、えきねっとで試してみます。鉄道線の営業キロが600kmを超えず、BRT線を含めて初めて600kmを超える区間を指定してみれば、どういう判定をしているかがわかります。

 区間は、沼津⇔気仙沼(経由:東海道・東京・新幹線・仙台・東北・小牛田・石巻線・前谷地・気仙沼線・柳津・BRT線・気仙沼)です。鉄道線の営業キロは、551.5kmです。BRT線の55.3kmを含めて606.8kmと、初めて600kmを超えます。

 結果、往復割引が適用されました。運賃は、鉄道線の1割引運賃、8010円と、BRT線の1割引運賃1050円を合算した9060円の2倍、18120円です。
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 結論として、往復割引の場合は、鉄道線とBRT線の営業キロを合算して、適用有無を判断しているようです。BRT線は、マルス上でも単なる社線扱いではなく、補正がかかっていることが推察できます。

 では、特定都区市内制度はどうでしょうか。またえきねっとでやってみます。区間は、仙台→水沢(経由:東北・小牛田・石巻線・前谷地・気仙沼線・柳津・BRT線・気仙沼・大船渡線・一ノ関・東北)です。鉄道線の営業キロは、160.5km、BRT線を含めた全区間は、215.8kmです。

 上記の規則解釈が正しければ、発駅は、「仙台」ではなく、「仙台市内」となるはずです。

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 結果は、「仙台」単駅でした。えきねっとでは、特定都区市内制度が適用される場合、「大阪市内」などと表示されるので、本件においては、特定都区市内制度が適用されていないことを示唆しています。
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 発券しても当然、「仙台」単駅でした。規則関係に強い、(と私が思っている)東日本管内の窓口で幾つか訊ねてみましたが、回答は、「BRTは社線だから」というものでした。

 少なくとも社線ではない(マルスの挙動としてはそうですが)ので、JR東日本本社回答を頂戴することにしました。2週間ほどして返ってきた回答は概ね次のような内容でした。

 

BRT線と鉄道線を連続して利用する場合、特定都区市内制度適用有無の判断は、鉄道線の営業キロのみで判定する。

・BRT線を中間に介在させる場合は、前後の鉄道線の営業キロは通算して判断する。

 この取り扱いの根拠は次のようなものでした。

 まず、BRT線と鉄道線を連続して利用する場合、一般乗合旅客自動車運送事業取扱規則47条により、全区間旅客営業規則に基づくこととしており、旅客営業規則では、17条において、「気仙沼線BRT柳津・気仙沼間及び大船渡線BRT気仙沼・盛間の一部又は全部の区間を乗車する旅客の取扱い等については、別に定める」と定めており、今回は、この別に定めた内規によるものだとしています。ここまでは想定通りです。

 当該内規の名称は明らかにされていませんが、当該内規には、鉄道線とBRT線を連続して利用する場合は、「鉄道線とBRT線の運賃を別々に算出し、それを合算する」と定められています。中間にBRT線を介在させ鉄道線を利用する場合、前後の鉄道線の営業キロを通算することも書かれているそうです。

 よって、特定都区市内制度の適用判断は、鉄道線の営業キロのみによって判断する、と結論づけられていました。

 論証が飛んでいるように思いますので、私なりに補足すると、要するに、BRT線と鉄道線を連続して利用する場合、それぞれ別個に計算するのであり、特定都区市内制度は、BRT線が含まれる特定都区市内が存在しないことから、鉄道線の運賃計算に関する制度であるため、BRT線の運賃計算には関係がない、従って、特定都区市内制度の適用判定は、鉄道線の営業キロのみによる、ということだと考えられます。

 規則解釈として論理的に矛盾はしていません。BRT線がJR線だという旅客営業規則17条は総論であり、各論たる内規が総論に勝つのは法規則の解釈として当然のことですので、特に違和感はありません。

 ただし、往復割引の場合は鉄道線とBRT線の営業キロを通算して判断する、という規定が、内規に、仮に無いとすれば、規則解釈としての整合性を欠いてはいます。なお、往復割引の場合との比較をして質問したわけではないので、そこまではわかりません。

 マルスの挙動に合わせた回答とも取れますが、いずれにせよ、本社回答という「判例」が出たので、この命題には結論が出ました。

 えきねっとで発券したきっぷは、ちゃんと使ってきました。小雪の舞う宮城県で、日の暮れた気仙沼市内で夕食を採る店を探しているときは体の芯まで冷えましたが、無事にぐるっと一ノ関まで辿り着きました。

2021_12250069(志津川にて)

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 令和3年(2021年)も大晦日になりました。

今年もよく出かけました。数えてみると、北海道滞在日数は、延べ24日間、航空機搭乗回数は、ちょうど30回、新幹線利用は16回、サンライズには3回乗っていたようです。昨年より多かったです。新型コロナの影響で航空券が格安になっていた影響で、羽田から長距離移動を繰り返していた印象です。毎週羽田へ行っていた月もあります。8月とか12月とかですね。。会社の後輩には呆れられていますが、今年も平穏無事に終わったように思います。

 年末にかけて旅行客が増えてきたように思いますが、それでもまだまだ以前の水準には戻っていません。道内の常宿にしていたホテルが無くなってしまったり、よく行っている小田急系列のパン屋さんが無くなったりと、こんな世相がいつまで続くんですかね。農学部にいる弟が、あと2、3年は続くでしょう、と感染症の教授が言っていたと教えてくれましたが、東大教授がそう言うならそうなんでしょうかね…

 それはともかく、みなさま今年もお付き合いいただき有難う御座いました。来年も1月から3月初旬までは北海道方面に多くでかける予定をしていて、その後少し静かになると思いますが、変わらず旅を続け、不定期にはなりますが、ブログの更新も続けていきます。来年も変わらぬご愛顧のほど、よろしくお願い申し上げます。それでは、よいお年を!

敬白

 

 

2021年12月14日 (火)

城崎温泉・天橋立片道きっぷ

北近畿タンゴ鉄道が、京都丹後鉄道と名前を変えてから、随分と経ちます。6年だそうですが、略称のKTRも「丹鉄」となりました。北近畿タンゴ鉄道は、線路保有の第三種鉄道事業者として今も残っています。丹鉄は、運営母体が高速バス会社の「WILLER」であることもあり、企画きっぷの予約がネットで決済まで完結したり、新型普通列車車両の座席にコンセントを設置したり、と利用者目線で便利な取組みを進めている印象です。

それはともかくとして、先日、倉吉に行ってきました。倉吉市のキャンペーンに乗っかったのですが、初めて行った倉吉市内の赤瓦・白壁土蔵群を見てきました。倉吉まで行ったので、実家に帰ることにしましたが、その帰りに、前から気になっていたきっぷを使ってきました。

そのきっぷは、「城崎温泉・天橋立片道きっぷ」です。名前の通り、城崎温泉から天橋立まで、又はその逆の片道利用できる企画きっぷです。途中下車はできませんが、JR山陰本線内の城崎温泉~豊岡間を含めて、特急列車自由席が利用できます。

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途中下車はできないので、途中で観光をするには不向きですが、この区間の全区間で特急自由席を利用すると、3060円かかります。普通列車だけで行っても1400円です。

この切符の発売価格は、1280円ですので、普通列車だけで行っても元が取れます。城崎温泉に宿泊して天橋立を観光、又はその逆の行程というのは北近畿旅行の定番ルートですので、そういう利用を想定しているのだと思います。

発売は、丹鉄の天橋立駅と、城崎温泉駅前の全但バス案内所「SOZORO」、丹鉄のホームページです。ネット予約の場合は、引き換え場所、利用日時を指定の上、いずれかの場所できっぷに引き換える必要があります。ちなみに、JR西日本の「JRおでかけネット」のトクトクきっぷ検索では出てきません。

私は丹鉄のホームページから予約しました。予約すると、予約確認書というメールが送られてくるので、これを提示しました。特に印刷の必要はありません。

引き換えたきっぷは、地紋はないですが、細かいイラストが入った横長のものです。測ってみると幅は17cmもありました。

2021_12110085(城崎温泉にて)
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兵庫県民の旅行需要喚起策のおかげで、福知山線の特急「こうのとり」は7両編成がほぼ満席、城崎の温泉街は人で溢れていました。京都行きの特急「きのさき」に乗り、豊岡からは、KTR8000系「丹後の海」の特急「はしだて」に乗り継ぎ、真っ暗になった天橋立は素通りして、宮津まで乗り越しました。
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ちなみに乗り越しの特急券は、出札補充券様式のものでした。事由に自特がありますが、なぜか手書きされています。この様式で特急券を実際に出すのは初めて手にしました。JRでも規則上は出せますが、手持ちにはないです。松本の精算所発行のものを見たことはありますが。

***2022年6月19日追記***
前途の列車に対する特急券等を発売する場合は、事由の空欄に手書きするのが正しいのだそうです。事由に丸を付けるのは、現在乗車中の列車に対するもののときらしいです。なお、丹鉄には今年の4月から車発機が導入されており、車内での補充券発行は終了しているものと思われます。

 

 

2021年12月10日 (金)

新えきねっと攻略(その後)

 「新えきねっと攻略(応用編)」で、リニューアルえきねっとでは、連絡乗車券が買えるという話をしました。新えきねっとは、まともな経路が出ない、ほしい指定券を買おうとすると、まず乗り換えを自分で調べて、区間時刻をピンポイントで指定してやらなければならないことが多々ある、そもそも使いにくい、等々批判される点が多い中、規則上発売できる区間であれば、連絡乗車券の一部が買える、というのはリニューアルの少ない長所でした。

 それが、遅くとも12月8日の利用開始(新規予約)分から、連絡乗車券は、ほぼ買えなくなりました。会社の昼休みに何気なくTwitterを見ていて初めて知りました。連絡乗車券を購入するには、駅名を「代々木上原(小田急)」と入力する必要があるなど、それなりのスキルを要求されていましたが、そもそも駅が出なくなりました。例えば、小田急線の相模大野を入力してみます。「相模大野」「相模大野(小田急)」のいずれも、「乗車駅の入力に誤りがあります」とされ弾かれます。

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 どこか買える会社線はないのか、北から順番に、東日本会社線と連絡運輸の設定がある社線の駅を片っ端から入れていきました。その結果、購入できる区間のある社線は次の通り、ということがわかりました。

青い森鉄道
IGRいわて銀河鉄道
東武鉄道(東上線野田線系統を含む)
松本電鉄(アルピコ交通)
伊豆箱根鉄道
伊豆急行
北越急行
えちごトキめき鉄道
しなの鉄道
富士急行
富山地方鉄道
あいの風とやま鉄道
IRいしかわ鉄道(津幡発着以外は不可)
のと鉄道
伊勢鉄道
京都丹後鉄道
智頭急行
土佐くろしお鉄道

 新幹線の並行在来線と、直通特急列車のある三セク以外はほぼ全部買えなくなっています。東武鉄道は、直通特急のある日光線系統だけでなく、例えば、池袋接続の川越(東武)発着の東上線系統、柏接続の船橋(東武)発着の野田線系統なども残っています。IR
いしかわ鉄道は、森本、西金沢の各駅発着にすると、経路は出ますが買えませんでした。マルスの運賃登録はあるはずですが、これはよくわかりません。

 では、連絡乗車券を不買とした意図を考えてみます。その結論は案外あっさり出ました。

 成田空港から新宿までの経路を検索してみます。基本編で述べた通り、以前は、京成本線経由、挙句の果てには東京メトロ丸の内線に乗せようとする嫌がらせ経路ばかりが出てきて、総武線から中央線に入る経路はおろか、成田エクスプレスでさえ出ませんでした。

 ところが、今検索してみると、下図の通り、まっすぐ総武線に乗る経路、成田エクスプレスに乗って東京で中央快速線乗り換え、新宿までNEXに乗り続ける経路など、ちゃんとまともなものが出るようになっています。

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 こんな簡単な予約でさえできないようではお話にならず、なにが快適でストレスフリーなえきねっとだ、とこれまた一般利用者から苦情が殺到したのでしょう。対応する現場の駅員氏がかわいそうです。そういえば臨時列車のプレスリリースで、ここのところ、えきねっとを推すような文言をあまり見なかったように思うのは気のせいですかね。

 私の推測では、経路検索の際に、経由できる社線を会社単位で最低限に絞って指定し、それ以外の路線は検索結果から弾く、という修正が入ったのだと思います。指定から外れた会社の路線は、そもそも駅の登録から削除(か又は蓋をして出せないようにした)したのだろうと思われます。ですので、東武鉄道などは、会社単位で残されているので、池袋接続などが生きているのだと考えています。

 池袋から小田原へ行くのに、知らずに小田急線経由を買った人が湘南新宿ラインに乗り、小田原駅の自動改札に弾かれ、精算をさせられれば、そりゃ怒ります。どうしてJRのえきねっとなのに、JR線経由の乗車券じゃないんだ、と。

 では、社線連絡券が買えなくなってないか不都合が起きるかと言われれば、何も起きないと思います。ICカード利用率が9割を超える首都圏でわざわざIC運賃より高い紙の連絡乗車券、しかも自動改札すら通らないようなものを好き好んで買うような人はまず間違いなくオタクです。普通の人は買いません。というかそもそもえきねっとでわざわざ乗車券だけ買いません。

 社線連絡券を買えるようにした理由の1つに、鉄道会社の違いなどよくわかっていない層でも乗換案内通りの乗車券が買えて、その通り乗り換えればよいようにする、要するに「Maas」の思想を取り入れる、というのは絶対にあったと思いますが、そもそもそういう人たちは、えきねっとを使うという発想すらない、更に言えば存在すら知らないと思います。

 そういうわけで連絡乗車券の発券実績が極端に少なく、あったとしても趣味目的でしか使われていない実情、また、連絡運輸範囲まで完璧に入力し、連絡運輸規程別表が改定される度にこれらを一つ一つ確認して修正を加えるメンテナンスにかかる費用など諸般の事情を考慮すれば、最低限のものだけ残して連絡乗車券を売らない、というのは合理的な措置です。連絡乗車券を売るより、まともな経路を出すことが優先されるのは当然です。
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 このあたりの事情推測が当たっているとすれば、松本電鉄が残っているのが不思議で、また山形鉄道や会津鉄道、箱根登山鉄道など、行き止まりの路線は残しておいてもよかったのではないか、とか、地鉄やのと鉄道など、東日本管内以外の社線には全く手が入っていないのはなぜ、とかいろいろ疑問は湧きます。とりあえず、の措置だったのだと思います。

 莫大な費用と労力をかけて買えるようにした連絡乗車券を一気に買えなくするという結末を迎えた今回の件は確実に黒歴史扱いでしょうし、この先、えきねっとで連絡乗車券が自由に買えるようになる日はもう来ないだろうと思います。

 こんな変なものを買えるようにしなくてもよいので、もっと他にやるべきことをやって、新えきねっとには、少しでも使いやすくなってほしいと思っています。

 記事の内容とは関係ありませんが、私は今、倉吉市内のホテルにいます。旅先でブログを更新したのは初めてです。着いたのが割と早く、明日実家に帰るので、パソコンを持ち歩いていたということもあり、こうして記事を書いていました。そろそろお風呂に入って寝ますかね。

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2021年12月 5日 (日)

幾寅駅常備券

 根室本線の東鹿越~新得間は、2016年8月の台風で被害を受け、それ以降バス代行が続いています。十勝管内から上川管内へ抜ける丁度境目の区間で利用者も少ないので、復旧させる費用対効果が薄く、実質的に放置されており、この区間の代行バスも今は1日4往復に減便されています。

 鉄道時代に乗ったことはありますが、バス代行になってから先日初めてこの区間に足を踏み入れました。帯広から旭川へ行くときに便利な路線でしたが、代行バスになってからは使いにくくなり、都市間バスを使うようになりました。

 一日散歩きっぷを持って、新得駅の駅前バス乗り場から代行バスに乗ります。時刻表には載っていませんが、代行バスは、スキー場のサホロリゾートに寄ります。新得駅からサホロリゾートまでは、サホロリゾートの無料送迎バスという扱いだそうです。落合方面から乗った場合の運賃はどうなるのか気になりますが、おそらく新得までの運賃だと思います。

 少し話が逸れましたが、狩勝峠を超えて、バスは上川管内に入ります。十勝峠から見る十勝方面の景色は圧巻です。落合で少々時間調整をしたあと、幾寅に着きました。あくまで代行バスなので、国道上ではなく、駅前に停留所があります。幾寅駅は、映画「ぽっぽや」のロケ地で、キハ22風に改造されたキハ40やら映画のセットが保存されていますが、とりあえず先を急ぎます。

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 幾寅駅では、北の大地の入場券と、幾寅→富良野の普通乗車券、富良野⇔札幌間の「富良野札幌往復きっぷ」が発売されています。駅の観光案内所で売っていますが、ここは土休日は休みです。休みのときは、道の駅南ふらので買えますが、この道の駅は、駅から1100m離れています。
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2021_10250041(幾寅駅と「ぽっぽや」セット)

 私は、1456着のバスを降り、代行バスが東鹿越まで行って折り返してくるまでの25分間で、この道の駅まで往復しようとしていました。普通に歩けば、分速80m計算で、片道13分かかります。ですので、行きは走りました。走ったら5分掛かりませんでしたが、これは毎朝1時間のジョギングと週1回のトレーニングで、それなりに足腰を鍛えている私のスピードですので、あまり参考にしない方がいいと思います。
2021_10250043(道の駅南ふらの)

 道の駅の売店で、入場券と富良野までの乗車券を買いました。日付は今日でいいですか?と聞かれました。いわゆる「から通」の印が最初から押してあります。ここできっぷを買う人はほぼ100%趣味目的でしょうから、券番から察するに、それなりの収入になっているようです。富良野札幌往復きっぷもありますが、これは高額なので、さすがに買えませんでした。使う予定でもあればいいのですが、、。

2021_10250047(帰りのバス)
 道の駅スタンプを押して、帰りは速足で駅に戻ると、もう1519でした。1521の定刻にバスが来て、新得へ折り返しました。「ぽっぽや」の映画セットを見学する暇もなかったです。

 

 

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