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2021年9月の3件の記事

2021年9月16日 (木)

新快速Aシート指定席

 2019年3月16日のダイヤ改正により、新快速に有料座席「Aシート」が登場しました。223系1000番台4両編成の下り方先頭車両を改装し、車内はリクライニングシート、中間扉は埋め込み、ドアと客室に仕切りを設けたものです。外装は、Aシート車両とわかるように、青色の帯を巻いています。2両が改造され、同日以降、1日2往復の運用に就いています。

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2021_08010009 (草津にて)
 乗車には500円の乗車整理券が必要で、事前購入はできず、乗車後、車内で車掌から購入します。満席の場合は、デッキで立ち、空席が出れば500円を払って座ることができます。立っているのであれば乗車整理券は不要です。

 Aシート連結列車の運転区間は、網干~野洲間で、それ以外の区間には行きません。1年半ほどこの形態で運転されていましたが、昨年の12月から、一部が指定席になりました。一応指定席の設置は期間限定ですが、現在まで継続して延長されています。指定席料金は840円ですが、チケットレスを使えば、600円になります。指定席設置の理由は定かではありませんが、おそらく乗るまで座れるかどうかわからないのであれば、Aシートにわざわざ乗る理由がない、というところだと思います。首都圏の普通列車グリーン車と似た方式ではありますが、首都圏グリーン車は全列車にグリーン車がありますので、座れそうになければ次の列車、ということができます。新快速Aシートは、1日2往復なので、それができません。

2021_08010011(Aシート車内)
 ちなみに京阪神の快速電車にもグリーン車が1両連結されていた時代があります。1961年から80年までですが、最初から乗車率は低かったそうで、117系新快速の運転開始とともに廃止されています。

 今年の7月から指定席の座席数が、それまでの12席から20席に増え、「新快速(A)3号」(野洲発夜の下り列車)は、チケットレスが450円に値下げされました。京都大阪の発時刻が土休日で20時前後、平日は21時半過ぎと遅く、利用が少なかったのだと思います。

 乗ろう乗ろうと思いつつ、運転時間が微妙で全く乗っていませんでしたが、先々月末に乗ってきました。東京からの新幹線を京都で降り、草津へ引き返して、夜の3号に乗りました。チケットレスを発券すると、なぜか120mmの本体券と指のみ券になりました。600円チケットレスの本体券は85mm券なので、値段が違うから120mmなのでしょうか。謎ですが、自動改札に入れるものではなく、そもそもチケットレスなので発券するものですらないので、特に困ることはありません。趣味的には面白いですが。

 列車名は、「新快速(A)3号」と結構適当です。期間限定のつもりだからでしょう。

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 野洲か守山から乗ってきた人は数人だけでした。車内は683系と同様のリクライニングシートです。指定券を持っている場合の検札は省略されるようです。京都と大阪で若干乗ってきて、三ノ宮で降りる直前には、窓側が4割ほど埋まっていました。

 乗ってみた感想ですが、わざわざ500円払って座れる保証のないAシートに乗る必要性はほぼ感じませんでした。指定席を取ったとしても15分毎(ラッシュ時ピークは大阪始発が増えます)に来る新快速の特定列車を待つ、という行為がただ面倒です。高校生のとき塾の帰りに、大阪から三ノ宮まで新快速を使っていましたが、座席争奪戦にはなるものの、がんばれば座れます。転換クロスなので、そこそこ快適です。JR西日本としては利用状況を見て、全列車への展開を考えていたのでしょうが、2年近く経って増える気配もないですし、そもそも223系4両編成は、新快速だけでなく、快速や湖西線、草津線でも普通に使っています。末端区間は4両単独で走ります。それらの列車にAシートを連結するかと言われれば、快速はともかく、その他は否でしょう。致命的なのは、運転本数が少ないにもかかわらず、着席保証がない点です。ここを改善すれば、常に混んでいる新快速ですから、車両を改造せずとも、300円くらいなら払う人はいると思います。立ち席エリアに立っている限り乗車整理券は要らず、別に着席するつもりがなく立ち席エリアにいても特に咎められることもないので、その他の混み合う車両を嫌って、わざわざAシート車両に立っている人が、着席している人と同じかそれ以上いました。他人のことは言えませんが、頭の回る関西人です。せっかく改造したAシート車両ですが、この先このサービスが展開されることはないと思っています。

 

 

2021年9月15日 (水)

JR・おれんじぐるりんきっぷ

 JR九州と肥薩おれんじ鉄道では、「JR・おれんじぐるりんきっぷ」という周遊券タイプの企画券を発売しています。このきっぷは、「福岡ワイド版」「熊本エリア版」「鹿児島エリア版」「熊本・鹿児島ワイド版」の4種類が発売されており、発駅と、フリー区間がそれぞれ異なります。

 まず、「福岡ワイド版」と「熊本・鹿児島ワイド版」の2種類は、フリー区間が、八代~川内間のおれんじ鉄道線全線です。一方で、「熊本エリア版」は、八代~水俣間、「鹿児島エリア版」は、出水~川内間のみがフリー区間です。フリー区間に加え、九州新幹線利用区間が、「福岡ワイド版」「熊本・鹿児島ワイド版」は、博多又は熊本~鹿児島中央間の片道、鹿児島中央~川内間の折返し乗車、及び八代(新八代)~熊本又は博多間の片道、「熊本エリア版」は、熊本~新水俣間、及び八代(新八代)~熊本間の片道、「鹿児島エリア版」は、鹿児島中央~出水間、及び川内~鹿児島中央間の片道が利用できます。なお、九州新幹線は、フリー区間ではなく、いずれかの方向に片道ずつしか利用できません。ちなみに、並行在来線にも乗れます(差額は返金されません)。

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341000011
(きっぷ本券)
341000013 (追加の指定料金券)
 要するに、例えば博多から新幹線で鹿児島中央へ行き、復路は、川内まで新幹線に乗って、おれんじ鉄道のフリー区間、八代からはまた新幹線で戻る、もしくはその逆、という使い方ができる(それしかできない)ということです。おれんじ鉄道を利用しない方の片道乗車区間は途中下車禁止です。

 まとめると次の表のようになります。(発売価格は令和3年9月現在)


 


往路


復路


発売価格


福岡ワイド版


新幹線(博多~鹿児島中央間)


・新幹線(鹿児島中央→川内間)
・肥薩おれんじ鉄道全線フリー区間

・新幹線・鹿児島本線(八代→博多間)


14980円


熊本・鹿児島ワイド版


新幹線(熊本→鹿児島中央間)


・新幹線(鹿児島中央→川内間)
・肥薩おれんじ鉄道全線フリー区間

・新幹線・鹿児島本線(八代→熊本間)


8380円


熊本エリア版


新幹線(熊本~新水俣間)


・肥薩おれんじ鉄(水俣~八代間)フリー区間

・新幹線・鹿児島本線(八代→熊本間)


5240円


鹿児島エリア版


新幹線(鹿児島中央~出水間)


・肥薩おれんじ鉄道(出水~川内間)
フリー区間

・新幹線(川内→鹿児島中央間)


4200円

なお、上述した通り、往路復路は逆順も可能で、新幹線と鹿児島本線が並行する区間では、在来線の利用もできます。

 

 このきっぷの福岡ワイド版を使って、観光特急「36ぷらす3」の木曜日コースに乗ろうかと思いましたが、そこは上手くできていて、「特急『36ぷらす3』には乗車できません」と書かれていました。

 大分駅でこのきっぷを買う時、熊本までの乗車券提示を求められ、おれんじ鉄道に乗るのは往路か復路か聞かれました。窓口氏は分厚いタリフを読みながら質問をし、発券作業をしていました。それによると、おれんじ鉄道を往路復路いずれに利用するかで企画券コードが別のようです。

2021_08300215(出水にて)
2021_08300146(おれんじ鉄道車窓より)
 新幹線で一気にフリー区間の端まで行って、帰りはのんびり途中下車しながら2日間観光をするにはもってこいのきっぷだと思いました。使い方が少しややこしいとは思いますが。きっぷは自動改札に通らない120mm券で、券面にフリー区間と注意事項が書かれています。新幹線利用は自由席利用とされていますが、指定料金券、グリーン料金券と併用ができます。

2021_08300167(長島の東シナ海)
2021_08300205(不知火海。針尾展望台より)

  私は「熊本・鹿児島ワイド版」を購入して、川内で折り返しました。夏の東シナ海を眺めながら出水まで引き返し、そこでレンタカーを借りました。鹿児島県の長島に行きたかったからです。2回ほど行っていますが、この島から見る東シナ海はエメラルドグリーンで、遠くに甑島列島を望み、反対側の不知火海は、天草に続く静かな多島美を望めます。この日は日奈久温泉に泊まりました。

翌日八代まで少しフリー区間を使いました。

 

 

2021年9月12日 (日)

4線連絡乗車券その2

ご無沙汰しております。夏季集中旅行期間が終わって暇になったので、ぼちぼち再開します。そもそも休止のお知らせはしていませんが。

以前東武鉄道線内から会津若松までの4線連絡乗車券を紹介していますが、同じく4線連絡のJR側からのきっぷもあります。この4線連絡乗車券とは、会津若松発着で、JR只見線、会津鉄道、野岩鉄道を経由して東武線内の主要駅(特急停車駅と言われています)までの普通乗車券のことです。

 「4線連絡」というのには理由があり、これは旅客連絡運輸規則にを根拠とする連絡乗車券ではありません。会津鉄道、野岩鉄道経由の連絡運輸は、会津若松周辺各駅から、新藤原まで3社連絡が設定されていますが、新藤原より先の東武線内への連絡運輸はありません。そもそも連絡運輸規則で4社連絡は想定されていないものと思われます。
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 しかしながら、会津若松発東武日光行きの快速列車が運転されているなど、直通需要はあります。そこで企画乗車券扱いで、「4線連絡乗車券」が発売されています。運賃は各会社線の運賃の単純な合計です。

 JR側からは会津若松駅のみでの発売で、大人券は企画券コードの入った、その名も「4線連絡乗車券」として発券されます。北千住の設定もありました。ワンタッチで登録されているようです。

 ここまではよく見る話で、すんなり発売されますが、東武線内は100kmを越えると学割の設定があります。野岩鉄道、会津鉄道はともに100kmに満たないため、学割はありません。では、東武線内に学割を適用したものは発売できるのでしょうか。旅客連絡運輸規則に基づく連絡運輸であれば、学割を発売することを前提とした条文が多数あるので、当然発売できます。しかし、4線連絡は旅客の便宜を図って発売しているもので、発売できない、と言われれば理論武装することはできません。4社間の協定かなにかはあるのでしょうが、旅客側では知る術がありません。丁度同行が学割を使えたので、とりあえず学割証を取ってきてもらいました。

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 会津若松駅の窓口は1窓に減らされているので、誰もいないときをねらって、学割の発売可否を訊ねてみました。着駅精算を勧められましたが、それだと学割は使えない、と言うと、少し時間かかりますが、と前置きをしたうえで、裏からすぐ補充券を取ってきて、過去実績をラミネートした駅手作りと思われるマニュアルを見ながら書いてくれました。着駅が浅草であれば、写すだけの簡単な作業のようです。

 結論として、補充券対応で発売はできます。ネット上で見た限りでは、発売できたりできなかったりするようですが、1窓しかない上、時間のかかるものですので、場合によっては断っているのでしょう。

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