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2021年7月の2件の記事

2021年7月10日 (土)

花たび そうや号

 宗谷本線の観光列車、急行「花たび そうや号」は、昨年から春臨として計画されています。昨年は旭川~音威子府の南区間と、音威子府~稚内間の北区間に分けて計画されていましたが、第1回緊急事態宣言の影響を受け、指定席の発売前に運転取消しとなりました。

 今年こそは、と今度は旭川~稚内の通し運転で計画されました。車両は昨年計画と同じくキハ40系を観光改造した「山紫水明」シリーズの2両編成です。全車指定席の急行列車として設定され、JR北海道では、大々的にPRしていました。運転距離は実に250km、片道6時間の臨時列車で、土曜日に稚内行き、日曜日に旭川行きの運転です。

 私は6月初旬、下りの旭川→稚内と上りの稚内→豊富で乗ろうとしていて、指定券発売1週間前の早朝0530、平日なら普通に起きている時間ですが、気合を入れてパソコンに向かって時報を鳴らし、えきねっと事前受付に挑みました。全速力で打ち込んだ結果は、7番で、これなら取れるだろうと思っていました。しかし、事前受付だけでは安心できないので、GW期間中の発売日、実家に帰っていた私は三ノ宮駅に向かいました。以前は10時打ち専用待機列がありましたが、0910に一度窓口氏に聞いてみたところ、もう無いとのことで、0950頃にもう一度来てくださいと言われたので、窓口の前で待っていました。50分きっかりにもう一度行き、申込用紙を差し出すと、裏で人を集めてくれていたようで、マルス4台全てに係員氏を配置し、時計をにらんでいました。この列車、一瞬で無くなる、この前はダメだった、とか、鬼滅のSLは何回打ってもダメだったけど、券売機のコールセンターが取ったらしい、とか、今日は取れるかな、席はどこでもいいです?とか、なんか楽しそうでした。10時3分前くらいにお客さんが現れましたが、今きっぷの手配していますので少々お待ちください、と止めてくれました。4台全てで打った結果、4席取れました。どこにする?と聞かれ、ただ座席配置がよくわからないので、窓側を選びました。お礼を言って意気揚々と三ノ宮駅を後にしました。
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 ちなみに、後でえきねっとを見ると、事前受付分も取れてました。こっちはすぐ放流です。翌日の上り列車は、事前受付であっさり取れていました。航空券の手配も済んでいたので、あとは当日の天気くらいの心配でした。今年は運転されるだろう、とその心配はしていませんでした。

 風向きが変わったのは、翌週です。既に首都圏関西圏などには4月25日から緊急事態宣言が発出されていて、札幌市を中心に感染者数が急増していた北海道は、5月7日、特措法に基づく、まん延防止等重点措置の適用対象地域となることが決定され、札幌市が対象自治体となりました。続いて、5月10日の全国知事会において、札幌市の感染状況が深刻化していることから北海道に緊急事態宣言を発出すべきとの意見が出される中、鈴木北海道知事は、北海道は22県分の面積があり、確かに札幌市とその周辺では感染状況は深刻だが、それ以外の地域には波及していない、他県とはちがう、こうした北海道の事情を考慮して、都道府県単位でしか出せない緊急事態宣言ではなく、自治体ごとに適用できるまん延防止等重点措置にしておくべきだ、仮に宣言を発出するとしても、全道ではなく、、地域限定にできないか、と宣言の発出には否定的な発言をしていました。政府としても鈴木知事と同意見で、北海道に宣言発出はないだろう、と思っていました。

 5月13日、政府の分科会が開かれ、政府案が議論されましたが、委員から「緊急事態宣言の方が、メッセージ性がある」、まん延防止等重点措置では甘い、などの厳しい意見が相次ぎ、西村担当大臣が閣議に飛び込んできて、まん延防止では持ちません、と菅総理に報告したところ、「専門家がそう言うなら、緊急事態宣言でいいじゃないか」と、北海道に緊急事態宣言が発出されることとなりました。「メッセージ性がある」などというただそれだけの理由で宣言を発出するのは、地域の実情を顧みず、現場の知事や厚労省の行政各部の意見を無視していますし、そもそも、「メッセージ性」なる理由付けは、するとしても政治の判断です。専門家はデータに基づいて科学的見地から助言をするのが筋で、諮問機関にすぎない分科会が発する言葉ではありません。

 北海道への緊急事態宣言発出は5月16日(日)から31日までとされました。これが発表されたのは14日(金)17時頃です。急行「花たび そうや号」の一番列車は、翌日15日(土)10時41分に旭川を出発です。さすがに今回は運転するだろうと思っていましたが、14日(金)20時過ぎ、JR北海道本社からプレスリリースが発表され、翌日の列車から全列車の運転取りやめが突如発表されました。Twitterを見ていると、新千歳空港に到着してからこの発表を知った人もいたようで、不憫でなりません。旭川に10時41分までに着くには、首都圏からだと前日に渡道しておく必要がありました。

 旭川の改札前には大きな垂れ幕もあり、沿線市町村では、弁当からグッズから何から何まで準備されていました。そりゃそうです。列車の運転まで数時間しかなかったのですから。列車もヘッドマークを掲げて、旭川運転所に待機していたようです。しかも予定では「山紫水明」の2両編成だったところ、間に「北海道の恵み」シリーズの1両を増結して3両編成だったとの投稿も見ました。指定券完売で、少しでも車内の密を避けようとした結果だろうと思っています。

 こうして、急行「花たび そうや号」は2年連続で運転されませんでした。休暇を取って、5日間の道北旅行を計画していた私は、止めるのも癪なので、行程を変更して行くことにしました。北海道の緊急事態宣言は、想定通り、延長され、6月になっても対象区域のままでした。現地に行ってから知りましたが、結局、北海道の宣言は、法律の手前、全道が対象とされていますが、実際は、緊急事態「措置」区域として、札幌市、小樽市、旭川市、石狩振興局管内が指定され、これらの自治体では休業要請など、宣言が発出されている他都府県同等の措置が取られていましたが、それ以外の地域は、一応時短要請はされていますが、午後9時までで、商業施設等への休業要請もなされず、地域の実情に応じた棲み分けがなされていました。個人的には鈴木知事が抵抗したためだと思っています。

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「花たび そうや号」のグッズを販売する予定だった、旭川駅の四季彩館を覗いてみると、キーホルダーとボールペンはまだ売っていました。その後、日本海オロロンラインをレンタカーで北上し、初山別村の温泉で2泊して道北観光をしていました。遠別町の金浦原生花園では、オレンジ色のエゾカンゾウが満開でした。今年は暖かかったので、平年より少し早い満開だと思います。

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2021_06070104 (初山別村にて)
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(遠別町の金浦原生花園にて)
 2年連続で運転取りやめとなった「花たび そうや号」ですが、来年こそは運転されることを期待したいと思っています。余談ですが、三ノ宮駅で取ってくれた急行券は払い戻す気になれず、まだ机の引き出しに入れていたりします。期限は1年以内なので。

 

 

2021年7月 5日 (月)

ムーン・ライト高知


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 2009(平成21)年まで、京都~高知間で快速「ムーン・ライト高知」が運転されていました。定期運転ではなく臨時列車で、お盆年末等の繁忙期にのみ設定されていました。運行開始は1989(平成元)年で、当初はもう少し運転日が多かったようです。

 列車は12系改造のグリーン車2両(座席車1両、カーペット車1両)と14系普通車1両の計3両で、多度津まで「ムーン・ライト松山」を併結して走っていました。松山の方も3両編成です。私が乗ったときはこの6両編成でしたが、更に前の2005年までは、下関行きの「ムーンライト山陽」も併結して岡山で分割していたそうです。列車の運転終了後、「ムーン・ライト高知」用の車両は、グリーン車の一部が若桜鉄道に譲渡され、隼駅に留置されているほか、座席車の14系は、東武鉄道へ行き、「SL大樹」として今も走っています。

2008_0815110001 (三ノ宮駅)
 深夜の三ノ宮からカーペット車両に乗り込み、寝ている間に瀬戸大橋を渡って、多度津の分割も知らないまま、目覚めると、大歩危小歩危の渓谷をゆっくり走っていました。夏の高知は快晴で、高架化されたホームに朝7時過ぎに着いて、とさでんに乗った記憶がありますが、保存しているきっぷによると、特急「しまんと1号」に乗り継いで、窪川から予土線へ向かったようです。

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2008_0815110003 (高知にて)
 車内の写真は、高知に着いて、窓越しに外から撮った1枚しかなく、今なら降車前に撮っておくのになあ、と惜しい気がします。

私が中高生だったころは、まだ客車列車の夜行快速が高知、松山、博多と走っていて、寝台列車も多くありました。京都向日町運転所の横を新快速で走ると、雑多な客車やジョイフルトレインが休んでいて、通るたびに目を凝らしていました。今では223系や221系、それに編成の整った特急車両ばかりになり、当時の楽しみは無くなってしまいました。

 

 

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