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2020年5月31日 (日)

修善寺踊り子グリーン乗継

 3月改正より、E257系2000番台の特急「踊り子」が運転を開始しました。「あずさ」「かいじ」用の0番台を改造した車両です。個人的に0番台には中央快速線の通勤特急としてほぼ毎日お世話になっていました。

 それはともかく、185系「踊り子」の余命もあとわずかになりました。今も、10両基本編成に5両付属編成を併結した最長15両編成で走っています。このうち伊豆急行線内に乗り入れられるのは10両の基本編成までで、付属の5両は熱海回転か、又は伊豆箱根鉄道に乗り入れて修善寺まで行きます。

 ここからが本題です。修善寺行きの「踊り子」(「修善寺踊り子」とします)にはグリーン車がありません。グリーン車が付いているのは伊豆急下田行きの編成(「下田踊り子」とします)のみです。修善寺踊り子と下田踊り子は、熱海まで同一列車です。

同一列車内での設備変更(例えば、普通車指定席からグリーン車など)の場合、特急料金は設備変更の前後を通算して計算することとされています。これは規則上、明確に規定したものはありませんが、旅客営業規則(以下「規則」といいます)57条本文において、「急行列車ごとに」特別急行券…を発売する、と規定しており、同58条において、特別車両に乗車する「列車ごとに」、特別車両券を発売する、と定めていることから、同一列車であれば、特別急行券(特急券)は1枚でよく、グリーン車乗車区間に対しては、当該列車の特別車両券を付加する、という解釈するのが自然です。

 さて、本件の場合、修善寺踊り子と下田踊り子は、号数は同一であるものの、熱海から先は明らかに別の列車です。この場合にも上述の料金通算が適用できるのかについて、これは明文の規定があります。

 まず、規則57条6項において、「2個以上の急行列車が一部区間を併結運転する場合の当該急行列車…は、1個の急行列車とみなして1枚の急行券を発売する」と定められており、本条文は、旅客営業取扱基準規程(以下「規程」といいます)101条2項において、「(規則)第57条第6項の規定により1個の急行列車とみなして急行券を発売する場合に限って」、「2個以上の急行列車が一部区間を併結運転する場合の当該急行列車の2個以上の特別車両にまたがって乗車するときは」「1個の急行列車の特別車両に乗車するものとみなして特別車両券(A)を発売することができる」と定めらており、特別車両券の場合に、規則57条6項の実質的な準用を認めています。

 ただし、この準用は、規程101条2項の末尾にもある通り、「できる」に留まり、必ずしなければならないものではありません。

 踊り子号の場合は、これが適用され、下田踊り子のグリーン車から、修善寺踊り子の普通車に乗り換える場合であっても、特急料金は通算で計算することができます。

 随分と前のことにはなりますが、東京駅丸の内地下中央改札口を出たところにあるみどりの窓口でこの乗り継ぎグリーン券をお願いしました。ちなみに、ここの窓口は、東日本管内でも、かなり優秀な人が揃っていて、変なものを求めても、大体きちんと対応してくれます。

 まず窓口氏はマルス端末の「任意乗継」画面から入りました。新幹線の、いわゆる「ラッチ内乗継」などで使う画面です。しかしながら、東京~熱海、設備「グリーン」、熱海~伊豆長岡、設備「普通」で要求すると、エラーで弾かれました。似たような例で、今はありませんが、和倉温泉直通の特急「はくたか」というのがあり、金沢でグリーン車が切り離されるので、越後湯沢~金沢「グリーン」、金沢~和倉温泉「普通」と言うのがありましたが、こちらはこの設定で普通に発券できていたようです。

 マルスではできず、しかしながら規則上は通算できる、ということで料金補充券での発券と相成りました。窓口氏も料金通算、というのは当然のこととしてわかっていたようでした。ネット上では、「できない」と打ち切り計算された例もあるようですが、前述のとおり、あくまでも「できる」だけなので、しなかったとしても規則上は問題ありません。

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 出来上がったのがこの補充券です。なぜマルスではできないのかはよくわかりませんが、伊豆箱根鉄道という社線が関係しているのではないかと思っています。マルス対応させるのはさほど難しい話ではないと思うのですが。

 下田踊り子のグリーン車は、4号車と5号車で、修善寺踊り子の指定席は、13号車より後ろです。窓口氏は、熱海での乗り換えが近くなるように、一番歩く距離の短い号車同士にしてあります、と仰っていたのを覚えています。

 実際、歩いて乗り換えましたが、5号車後ろから、13号車最前列まででも、7両分140mもあります。走れば20秒ほどですが、あまりのんびり歩いていると乗り遅れる可能性すらあります。しかも、車内からの通り抜けはできません。こんな酔狂なことをする人は、ほぼいないと考えていいと思います。

 踊り子号は、全列車がE257系に置き換えられる予定で、今のところ、基本編成のみの改造に留まっていますが、伊豆箱根線内の変電所設備の改良やら、三島駅のホーム切り欠きの測量をしていたとか、いろいろとE257系付属編成が修善寺へ乗り入れると思しき布石はあります。公式の発表はありませんが。房総特急の減便で余剰気味の幕張E257系が入るのだと思いますが。そうすると、このグリーン車問題もそのまま引き継がれることになります。E257系になれば車内通り抜けはできるようになりますが、いつまでも補充券で発売するかどうかは微妙なところだと思っています。

 

 

 

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