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2019年9月の6件の記事

2019年9月25日 (水)

嵯峨野トロッコ

 嵯峨野観光鉄道は、京都の嵐山から保津川に沿って亀岡に至るトロッコ列車専用の路線です。JR山陰本線の嵯峨嵐山~馬堀間の旧線を活用しています。同区間は、山陰本線京都口の複線電化がなされた1989年に、トンネルと橋梁で真直ぐに走る新線に付け替えられました。それまでの旧線は、保津川沿いにくねくねと曲がっており、高速化の妨げになっていたことから、福知山線の生瀬~道場間と同様の理由で放棄される予定でした。しかしながら、京都の一大観光地である嵐山に近いことから、観光鉄道として活用されることと相成り、1990年11月にトロッコ嵯峨~トロッコ亀岡間の嵯峨野観光鉄道としてJR西日本から引き継がれました。

 同社はJR西日本の完全子会社です。車両は、貨車改造のトロッコ客車5両に、専用塗装のDE10形を使用しています。機回しをせずに済むよう、先頭となる客車に遠隔操作の運転台が設けられ、トロッコ亀岡行きは、客車先頭の推進運転で走っています。

2019_04300040 (トロッコ亀岡にて)
 嵯峨野トロッコは、全車指定席です。指定席が満席の場合は、若干枚の立ち席券が発売されます。また、5両ある客車のうち、4両は一応窓が付いていて悪天候時は閉めることが可能な構造ですが、1両(リッチ車)は全く窓がなく、ずぶ濡れになってしまうことから、前売りはせず、当日窓口のみの発売とされています。

 指定席の管理は、JRのマルス端末で行っています。そのため、発売は1ヶ月前の10時からとなっています。JR西日本のみどりの窓口では、イベント券扱いで発売されていましたが、最近になってe5489での取り扱いが開始されています。なお、JR側での発売は、発車時刻の30分前まで、という制限が掛かっています。

 当日券は、リッチ車のみならず、普通客車の分も発売されています。窓口発売分として予めマルスから抜いているのだと思います。

 なんとなく京都へ行った10連休に、これまたふと思い立って、久しぶりに嵯峨野トロッコに乗りました。勿論事前予約などはしていなかったので、嵯峨嵐山駅に隣接するトロッコ嵯峨駅の窓口へ赴きました。亀岡行きは満席が続いていたので、帰りの分だけ購入しました。

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 嵯峨野トロッコは、ICOCA等のICカードでの乗車はできませんが、窓口では、交通系ICカードの利用ができました。窓口で買うと、マルスから出した指のみ券と、金額の入った常備券がホチキス止めされて出てきます。ホチキスは不要ですが、最初から留められていました。

 このマルス券がなんとも不思議な券で、発行箇所は「嵯峨野観光嵯峨F」となっています。この表記からして、奥にマルス端末があるのは確かです。しかし、JRのホログラムも何も入っていない、真っ白な券面です。ただし、裏は黒いです。マルス券のようでマルス券ではないようななんとも言えない券です。ちなみに、窓口では列車ごとに指のみ券がバサッと置いてあり、わかりやすいように右上に号数が書かれています。

2019_04300049(客車内)
 トロッコ亀岡行きの指定券は買えず、立ち席も発売終了とのことだったので、嵯峨野山陰線の電車でトンネルを抜け、馬堀で降りました。トロッコ亀岡駅は、「亀岡」の名前がついていますが、山陰線の最寄り駅は馬堀です。そこから看板に従って5分ほどで到着です。

2019_04300057(トロッコ嵯峨にて)
 改元直前だったので、客車、機関車ともに「令和」のヘッドマーク付きでした。指定された席に座ると、満席のはずですが、隣の通路側は空いていました。保津川沿いを走り、保津峡駅には鬼がいます。だいぶん前に乗った時もいましたが、まだいました。この鬼は、トロッコ亀岡で乗ってきて、トロッコ保津峡で降ります。ちなみに、トロッコ保津峡駅は、旧保津峡駅で、対岸に渡る吊り橋が架かっています。これを渡っても森の中で、どこかに家があるのかはよくわかりません。

 トロッコ嵐山は、嵯峨野山陰線との分岐点にある駅で、ホームが短いため、後ろの客車はトンネルの中です。ここからは、山陰本線に合流します。ただし、下り線にしか入れないため、トロッコ嵯峨行きの列車は、下り線を逆走することになります。特急の通過を待ってから下り線に入ります。山陰本線を少し逆走したあと、右に分岐し、嵯峨嵐山駅に隣接するトロッコ嵯峨に到着しました。

2019年9月20日 (金)

福岡市営地下鉄 連絡券その3(新在往復補充券)

 福岡市営地下鉄空港線の博多~姪浜間通過連絡については、水城駅で筑前前原まで購入したものを以前記事にしていますが、今回はその応用編です。
 その1→福岡市営地下鉄 連絡券その1(通過連絡)
 その2→福岡市営地下鉄 連絡券その2(POS券)

 筑肥線の博多~姪浜間を廃止にして地下鉄直通運転を開始したという経緯から、博多~姪浜間の通過連絡を介して、筑肥線の西唐津方面へ行く場合は、広範な連絡範囲が設定されています。古くは、JR東日本管内にも設定があったようですが、さすがに今では無くなっています。現在の設定範囲は、JR東海、西日本、四国、及び九州管内の各駅とされています。

2019_04280156 (筑前前原にて)
 JR東海管内が連絡範囲に含まれているので、東海道新幹線の熱海以東、小田原、新横浜、東京の各駅も飛び地で設定範囲に入ります。新横浜と東京が連絡範囲に入っているので、旅客連絡運輸取扱基準規程に基づき、横浜市内、及び東京都区内の各駅も連絡運輸の範囲内となります。ただし、JR東日本との連絡運輸の設定はありませんので、当該会社での発券はできません。

 連絡運輸から少し離れて、博多~新下関間を往復する場合(いわゆる「新在往復」)、新幹線はJR西日本、在来線(博多~下関)はJR九州となり、往路と復路で異なる経路を取った場合、運賃が異なります。この場合は、往復きっぷの購入ができますが、往路と復路で運賃が異なります。600km以上の往復割引も適用可能ですが、これまた、往路と復路で運賃が異なります。そのため、通常の往復きっぷとは異なり、ゆき券、かえり券ともに、券面には、他方の券面の金額が記載されます。

 では福岡市営地下鉄の通過連絡と、この新在往復とを組み合わせると、どうなるのでしょうか。結論から言うと、マルスでは発券できず、補充券となります。おそらく、福岡市営地下鉄に限ったものではなく、通過連絡と新在往復を組み合わせるとエラーが出るのだと思います。やったことはありませんが。

 東京駅のJR東海きっぷうりばへ向かい、筑前前原まで、往復で、行きは新幹線、帰りは在来線で、と頼みました。係員氏はマルスを叩きましたが、ダメで、あ、これか、とか言いながら、ファイルを探し始めました。補充券になる場合と、当該きっぷの書き方がまとめられたファイルのようです。それを見ながら、すぐに出札補充券を取り出し、書き始めました。10分ほどで出来上がったので、やはり東海は優秀です。。

 あとでよく見ると、ゆき券もかえり券も事由欄が「新在往」となっていましたが。本来であれば、かえり券は「新在復」になります。まあ実使用に問題はないので、そのまま使います。
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 10連休前の金曜日、仕事終わりに東京駅へ直行しました。定時で出てきたので、そこまで混雑しておらず、「のぞみ」の自由席で新大阪へ向かいました。翌日、新神戸から再使用を開始し、そのまま博多へ行き、また途中下車しました。西鉄のレストラン列車に乗ったり、玉名の親戚を訪ねたりして、その日は博多泊。翌日、海の中道へ行き、都市高を走る西鉄バスで天神へ戻ってきました。「令和」ゆかりの坂本八幡宮へ行ったりしていました。そのあと、地下鉄の天神駅中央改札できっぷを見せて、糸島高校前まで行きます。回収対策として、ここから筑前前原までは放棄しました。
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 晴れていれば糸島を巡ろうと思っていましたが、あいにくの天気だったので、筑肥線のPOS駅を回って、筑前前原からかえり券を使用します。
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 地下鉄はまた天神で降りました。降りるときに、「もう地下鉄は乗りませんか」と聞かれました。地下鉄線内は、連絡乗車券であっても、途中下車禁止のようです。100円バスで博多駅に向かい、特急「ソニック」で小倉へ行き、また実家に戻ります。

 10連休を満喫して東京行きの新幹線に乗り、東京駅の改札で無効印を捺してもらいました。

 

2019年9月15日 (日)

きらきらうえつ

 今年の10月から新潟~酒田間の羽越本線で新たな観光列車「海里」が走り始めます。それまで、この区間には「きらきらうえつ」が走っています。「きらきらうえつ」は、2001(平成13)年に、485系を種車とした改造により誕生しました。改造とは言うものの、485系は足回りなどの部品を流用したに留まり、車体は新製です。同時期に登場したお座敷電車「華」「宴」などと同じような丸みを帯びた車体とされ、天井は24系寝台客車と同じ、車両限界一杯にまで引き上げらています。

2019_03240019(「きらきらうえつ」秋田にて)
 列車の名称に示すとおり、外観はパッチワーク塗装のきらきらしたものです。ちなみに、新潟県の村上市から秋田県にかほ市までの日本海に面した市区町村で構成される広域観光圏は、「日本海きらきら観光圏」として国土交通大臣の認定を受けています。日本海きらきら観光圏を周遊するに便利な「きらきら日本海パス」という2日間有効のフリーきっぷも発売されています。このフリーきっぷは、観光圏内のJR線(坂町~羽後本荘等)を含めて、由利高原鉄道や、観光地へのバスなどが乗り放題で、2570円という破格のものです。

2019_03240017(2号車ラウンジカー)
 話が逸れましたが、基本的に新潟~酒田間を運行している「きらきらうえつ」は、特定日に象潟、羽後本荘、秋田へ延長運転がなされています。秋田延長運転の日は、ダイヤが変わります。

 今年の3月に鶴岡ひな街道を見に行きました。市内の各所で、ひな人形の展示が行なわれています。風間家住宅という、荘内銀行の前身となる風間銀行の頭取が居住していた屋敷を訪れていました。暖かいストーブの炊かれた屋敷の中をおばちゃんが案内してくれ、お茶菓子を出してくれました。
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2019_03240009 (鶴岡ひな街道)

 バスで鶴岡駅に戻り、秋田行きの「きらきらうえつ」に乗ります。乗車を決めたのが少し前だったので、通しでの空席が出ず、やむなく酒田で座席移動をすることになりました。えきねっとでとりあえず指定だけ押さえて、新宿駅の窓口で、この2列車分を1枚で発券してください、と頼みました。最初は、列車内乗継は、特急券だけです、と言っていましたが、満席時は指定席券でもできるのでは、と聞くと、一旦奥に行って、補充券発券と相成りました。指定席券における列車内乗継は、規則類での明記はありませんが、特急券に関する規定を準用した扱い(ただし、旅客都合では不可、満席時に限る)がなされています。
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 当然満席なので、通路側しか取れませんでした。車内はハイデッカー構造で、眺望はいいです。酒田以北の羽越本線は荒涼とした海岸線を走ります。車内販売等は酒田で終了しています。車内販売カウンターのあるラウンジカーのボックス席は、酒田までは売店でなにか購入した人(40分間)が利用できますが、酒田以北は自由に利用できます。

 秋田に着くと、すぐの接続で青森行きの五能線経由快速「リゾートしらかみ」に接続しています。

 「きらきらうえつ」は10月の「海里」運行開始とともに、定期運用から引退しますが、その後も12月末までは新潟支社管内で臨時列車として運転される予定になっています。

2019年9月14日 (土)

風っこそうや

 JR北海道では、今年の7月27日から9月8日までの土休日、宗谷本線で「風っこそうや号」を運行していました。列車名からわかる通り、JR東日本仙台支社からキハ48形の「風っこ」を借りてきての運転です。7月27日から8月12日までの前半は音威子府~稚内間、8月17日から9月8日までの後半は、旭川~音威子府間の運転でした。

 この列車の運転が発表されたのが今年の4月で、運転区間が発表されて私は、これは前半の宗谷北線一択だな、と思いました。音威子府以北はサロベツ原野の中をひたすら走る区間であり、北海道らしい車窓を走るからです。
2019_07280412 (「風っこそうや」 豊富にて)
 この列車が企画されたのは、平成30年に国土交通省鉄道局から、旅客鉄道株式会社及び日本貨物鉄道株式会社に関する法律第13条第2項の規定基づく「事業の適切かつ健全な運営に関する監督命令」を受け、当該命令において、観光列車の充実を求められた、という経緯があります。JR北海道には、リゾート車両がありますが、これとは別に、「風っこそうや号」、及び伊豆急行の「IZU ROYAL EXPRESS」を用いたクルーズ列車の運行が計画された、という次第です。ロイヤルエクスプレスはともかく、「風っこ」であれば、JR北海道にも多数在籍するキハ40系列であり、扱いに慣れている、ということもあったと思います。

 前者については、一般の指定席券を発売する多客臨として運転されることが発表されました。そこで、運行開始初日の列車に乗ろうと、私は、午前休を取って、朝0915に豊田駅の窓口に並びました。昨年の10月末で事前受付は終了していますが、こうして並んだのは久しぶりです。「えきねっと」事前予約も済ませて気合を入れておきました。

 結果、どちらも取れました。実家の母にも協力してもらっていましたが、これも上下取れたそうなので、都合4席取れてしまいました。本命の列車以外はすぐに乗変をかけましたが。

 往復航空機の予約も済ませ、7月25日(木)の仕事終わり、羽田空港から新千歳へ飛びました。以前に紹介した「AIRDOきた北海道フリーパス」を使って、翌日は富良野美瑛を周り、旭川の定宿に泊まりました。

 翌日、音威子府まで特急「宗谷」で移動して、稚内行きの「風っこそうや1号」に乗ろうと計画しており、7時に起きました。外は大雨でした。朝ごはんを食べてTwitterを見ると、幌延におられた今出川さんが「お陀仏になったきっぷ」と、風っこの指定券を上げているのをみて、慌てて運行情報を見ると、宗谷本線名寄以北は全面運休のお知らせが。勿論「風っこ」も運休です。はっきりと書かれていました。テレビをつけると、宗谷海峡付近に爆弾低気圧がいると、天気予報が告げていました。

 宗谷北線が全面運休かつ代行輸送もなし、かつ名寄まで行く列車も1130発までないとなっては旭川から動けないので、ホテルにいました。1100を過ぎて駅に向かうと、先ほどの大雨が嘘のように止んでいました。

 途中剣淵に寄り道をして、名寄まで行きました。1431発の特急「サロベツ1号」に乗り継ぎます。名寄以北、本日の1番列車です。「風っこそうや」の指定券を持っていたと思われる人が大勢乗車していました。音威子府付近では晴れ間も見えていましたが、北上するにつれ、分厚い雲が広がり、薄暗くなりました。幌延到着前の牧草地は水没しているところもありました。これはやはり相当降ったようです。幌延は70mmの降雨だったそうです。

 車内でえきねっとを見ていると、「豊富→雄信内」と「雄信内→天塩中川」間の区間だけ翌日の上り「風っこそうや2号」の空席が出ていました。即時確保しましたが、区間が微妙です。豊富の発車時刻までに稚内から行こうとすると、0636発の特急に乗る必要があります。日曜日にそれはさすがにしんどいので、「風っこ」は諦めて、予定通り天北線代替バスに乗って帰ろうと思っていました。このために北海道へ来たのですが、潔く諦めようと思いました。
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 稚内到着は1723です。改札を出たところで、今出川さんに会いました。お話をしていると、明日の「風っこそうや2号」の指定券を確保されていて、私と全く同じ区間でした。私は、上記の通り、たぶん乗らないです、とか言っていました。すると、今出川さんは、今日レンタカーを借りて、明朝、南稚内を出庫するところを撮って、豊富まで車を走らせて、そこから乗車される予定にしているそうで、乗っていく?と言われました。こんなありがたいことはないので、ご厚意に与かることにしました。うれしくて仕様がなかったです、、

 ホテルまで送っていただき、翌朝、稚内の街中で拾ってもらいました。今日も曇り空です。40分かそこらで豊富駅に着きました。

2019_07280346 (南稚内の跨線橋から)

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「風っこそうや」は、「風っこ」の2両を、北海道のキハ40系「花の恵み」と「流氷の恵み」の2両で挟み込んだ4両編成です。よって「風っこ」は、2号車と3号車になっていました。豊富で団体が下車した車内は満席のはずですが、ちらほら空いていました。私の窓側も来なかったので、そちらに座っていました。

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2019_07280393 (ヘッドマーク)
 普段「風っこ」が走るのはJR東日本管内なので、北海道の原野を車窓に眺めることはまずありません。しかし、今日は、牧草地や、携帯も圏外の原野をゆっくり走っています。こんな機会はおそらく最初で最後だと思います。

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 幌延には、トナカイ牧場からトナカイも来ていました。到着後、すぐに窓口に並び、18きっぷとご当地入場券を買いました。私は2番目でしたが、窓口にはすぐに長蛇の列が出来ました。
2019_07280398 (豊富にて)
2019_07280424 (幌延にて)

 車内では旭川支社の社員氏も多く同乗していて、どこから来たかアンケートを取っていました。私の向い側の2人は、埼玉、千葉、私は東京、今出川さんは神奈川、首都圏ばかりです。

 雄信内は無人駅、かつ周辺にある人家は全て廃屋、という駅です。私の指定券はひとまずここまでで、座席移動です。次のボックスは誰もいませんでした。この雄信内は、下りの稚内行き普通4323D列車と交換のための停車です。従って交換のない下り「風っこそうや1号」は停まりません。この4323Dは旭川発稚内行きなので、この列車から「風っこそうや号」に乗り換えてくる人がざっと10人はいました。

2019_07280446 (雄信内駅)
2019_07280452 (キハ54形と「風っこ」)
 6分停車で雄信内を発車すると、宗谷線唯一のトンネルに入りました。天塩川と接近する橋梁から、対岸の河原から撮影する方を見つけました。川は昨日の大雨で増水し、茶色く濁っています。道路もない森としか接していなそうだったので、森を歩いたか、あるいは川を下ってきたのでしょうか。いずれにしても撮り鉄の気合には参りました、、

2019_07280463 (天塩川)
 問寒別は通過ですが、地元の方がホームで手を振っていました。手前の問寒別橋梁には、カメラの大砲列と北海道警察がいました。警官も手を振っていましたが。沿線で畑作業中のおじいさんも、お、風っこだ、といった風でこちらを見ていました。

2019_07280437 (北海道の牧草地と「風っこ」)
 天塩中川では20分ほど停車し、下りの特急「宗谷」と交換します。残念ながら私の指定券はここまでです。列車は音威子府行きですが、ここから先は取れませんでした。

 駅のホームでは、中川町内の弁当屋さんが弁当を販売していましたが、瞬殺されました。お店の方が驚いていました。恐らく来週からはもっと作ってくるのだと思います。


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2019_07280501 (天塩中川でキハ261形と交換)
 昨日剣淵で見かけた方にお会いしました。この方も昨日、えきねっとの空席を拾ったそうで、幌延→音威子府で取れたそうです。特急「宗谷」で豊富に戻り、下りの「風っこそうや1号」を撮影される今出川さんとはここでお別れです。お世話様でした、、、。またどこかで。。

2019_07280524 (音威子府へ)
 このあと私は、1234発の名寄行き普通列車に乗り、美深と和寒に寄り道をしたあと、一路、新千歳空港へ向かい、その日のうちに東京日野の自宅へ帰りました。

 北海道の夏にトロッコ列車はもってこいなので、余剰気動車を改造して北海道版の「風っこ」を作ってもいいような気がしています。「風っこ」が北海道を走ることは二度とないと思うので、乗れてよかったです、、、 

2019年9月 7日 (土)

おおさか東線

 今年の3月ダイヤ改正で、おおさか東線が全線開業しました。今回の開業区間は、鴫野~新大阪間で、東海道線から分岐する一部の区間を除いて、いわゆる「城東貨物線」を改良の上、旅客化した路線です。南区間の放出~久宝寺間の開業は2008年で、それから実に11年もの歳月を費やしたことになります。

 南区間が開業した当時は、神戸に住んでいたので、開業してすぐに乗りに行きました。翌年の阪神なんば線開業と合わせて、当時の関西圏は、新線ラッシュでした。

 大阪環状線より東側は、東西に延びる路線ばかりで、これらを南北に繋ぐ路線は奈良県の近鉄生駒線などまでありませんでした。ここを貫く貨物線を旅客化して南北交通を便利にする目的で建設されたのがおおさか東線です。ただ、繋いだはずの東西各線との乗換駅は、優等列車が通過する駅ばかりで、実質的に久宝寺と放出を結ぶ路線となり、利用が低迷していたように思います。

 しかしながら、今回開業した北区間に乗ってみて、その利用の多さに驚きました。やはり新大阪、特急の停まる阪急淡路駅(JR淡路から徒歩2、3分)などの主要駅と連絡しているのが大きいようです。
2019_04300017 (各駅停車は201系)
2019_04300003 (東海道貨物線からの分岐)
 実家に帰っていた今年の10連休に、新大阪から南向きに各駅で降りてみました。日中はおよそ15分ごとに各駅停車が走り、1日4往復、新大阪~奈良間の「直通快速」が走ります。各駅停車はウグイス色の201系で、直通快速は、207系、又は321系です。2019_04300006(207系の直通快速) 
 新大阪は、各線の線路を東側に順次移転させて作ったホームから発車します。まずは東海道線に並行する貨物線に入り、淀川の橋梁を渡ったところで、真新しい高架線への分岐を渡ります。そうして急勾配で東海道線を越えると、すぐに南吹田です。

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2019_04300008 (南吹田駅)
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 南吹田の駅前広場は広く、東海道線の新快速も見えました。おおさか東線北区間のうち、駅前広場があるのはここだけでした。奈良行き直通快速の通過を待ったあと、久宝寺行きに乗ります。
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2019_04300009 (城北公園通駅)
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 JR淡路は一旦飛ばして、城北公園通で降ります。「しろきたこうえんどおり」と読みます。
 建設中の仮称は「都島」でしたが、地下鉄谷町線の都島駅とは約1.6km離れていることから別の駅名となったようです。
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2019_04300014 (JR淡路駅)
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 新大阪行きに乗って、1駅戻り、JR淡路で降ります。阪急淡路駅とは徒歩5分ほどの距離にあり、阪急線はお乗り換えです、と放送されています。阪急淡路は、特急停車駅のため、乗り換え客もかなり多いです。阪急淡路からは、天六経由で地下鉄堺筋線直通、千里線方面へも行けるので、かなり便利だと思います。
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2019_04300018 (JR野江駅)
2019_04300023 (京阪野江)
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 今度は久宝寺行きに乗り、JR野江へ。京阪野江との乗換駅です。京阪野江へは、駅前の細い通りを歩いて、2、3分です。しかしこちらは各駅停車しか停まらないうえ、環状線接続の京橋から1駅なので、乗り換え需要はあまり見込めていないようです。実際、京阪の駅へ歩く人は5人ほどしかいませんでした。

 JR野江の次は、学研都市線の鴫野です。鴫野駅は2面4線になっていました。放出から先は開業時に乗ったことがあるので、この時は京橋方面へ行きました。

 おおさか東線の全線開業で、奈良県内から新大阪へ行くのはかなり便利になりました。今年の秋には、新大阪~奈良をおおさか東線経由のノンストップで結ぶ特急「まほろば」が設定されます。京都以東から奈良へは京都乗り換えの近鉄が速くて便利なので、山陽区間からの乗り換え客を想定しているのだと思います。

2019年9月 5日 (木)

西大山駅記念入場券

 JR最南端の西大山駅は、指宿枕崎線にあります。2003年に沖縄のゆいレールが開業するまでは、日本最南端の駅でした。現在は、同線の赤嶺駅になっています。

2019_09020037 (西大山駅ホームより)
 西大山駅は、無人駅ですが、ホームから薩摩富士と呼ばれる開聞岳が綺麗に見えます。開聞岳の麓は菜の花の生産が盛んな地でもあり、春先には、黄色の絨毯が広がるそうです。指宿枕崎線の指宿・山川以南は、列車本数が少なく、上り8本、下り7本しかありません。

 西大山は無人駅ですので、駅でのきっぷ発売等は行っていません。しかしながら、指宿駅で、「西大山駅記念入場券」を発売しています。指宿駅では、「西大山往復きっぷ」の掲示もありましたが、窓口で聞いてみたところ、こちらは普通のマルス券だそうです。

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 ちなみに、鹿児島中央から西大山まで「指宿のたまて箱」往復、又は、知覧経由片道路線バスが利用できる「指宿レール&バスきっぷ」(3090円)という企画きっぷの設定もあります。指宿で途中下車し、西大山まで往復すると、それだけで2560円(往復鉄道利用)なので、かなりお得です。

 つい先週、鹿児島空港に降り立った私は、観光列車「指宿のたまて箱」で指宿に着きました。秋雨前線が停滞していて、九州全域が雨の日でした。1127発の枕崎行きに乗り継ぎました。18きっぷシーズンですが、車内は閑散としていました。途中駅で地元の人が乗ったり降りたりしていましたが、空いているボックスもあるほどでした。

 西大山では3分ほど停まりました。観光停車だそうです。最南端の碑と開聞岳を撮りました。車で来ている人も多く、列車が発車したあとも何人かホームに残っていました。

 枕崎に着いた私は、名物の鰹料理を食べ、旧南薩鉄道代替バスに乗り、加世田経由、伊集院へ向かいました。

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