海幸山幸
日南線の観光列車「海幸山幸」は、平成21年にデビューしました。車両は、その4年前に台風被害により廃線となった高千穂鉄道のトロッコ気動車を改造したものです。形式は、黄色い一般型気動車のキハ125形に編入されています。高千穂鉄道は、廃線の2年前に同車両を新製していました。
(飫肥にて)
JR九州御用達の水戸岡鋭治氏によるデザインで、車両の外側まで木材が貼り付けられています。コンセプトは「木のおもちゃのようなリゾート列車」だそうです。
(南郷にて)
日南線の宮崎~南郷間で、土休日を中心に、1日1往復運転されています。今でこそ、かつての人気は衰えましたが、新婚旅行の定番だった青島など、観光地が点在している日南線初の観光列車です。種別は特急とされていますので、乗車の際には、特急券が必要です。JR九州のネット予約で取ると、少し安くなります。2両編成で、宮崎寄り2号車の一部(9席)が自由席で、他は指定席です。日南線内で指定券を取り扱っている駅はないので、宮崎行きに乗る場合は、予め指定券を用意しておく必要があります。
私は、1月末に、ソラシドエアで宮崎空港に降り立ち、志布志に行った帰りに、南郷から乗車しました。南郷から乗車した人は少なく、がらがらの状態でした。日南市内はこまめに停車し、小京都の飫肥で観光客が結構乗って来ました。
(2号車)
(1号車)
車内は、木の温もりがある雰囲気で、フリースペースのソファ席もあります。ショーケースの中に特産品が飾ってあるのは、ほかの観光列車と同じです。日南市内を走っているときは、海の見える区間もありますが、日南線は、海岸線を走っているように見えて、実は内陸の区間が多くなっています。そのせいか、客室乗務員氏が、いろんなことをやっています。くじ引きがあり、赤い当り玉が出ると、飴玉が貰えます。私は、当りました。
(大堂津付近より)
(ショーケース)
日南線最長の谷之城トンネルを抜けると、「鬼の洗濯板」が見えます。海底が波で削られて隆起し、干潮時に海面に出て来ると、そのギザギザの形状から、洗濯板のように見えることから、こう名付けられています。潮の満ち引きによって、見える範囲が広がったり狭まったりします。行きしなに見た時は、殆ど見えませんでしたが、今度は、広い洗濯板が見られました。
(鬼の洗濯板)
青島から観光客が大量乗車してきました。指定券を持っていない人ばかりだったので、フリースペースを含めて満席になってしまいました。特急券は客室乗務員氏が発売していました。
青島を出ると、すぐ宮崎市内に入ります。南郷から1時間半ほどです。JR九州の観光列車は、客室乗務員氏が総じて親切で、車内の楽しみもあるので、結構気に入っています。
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