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2019年2月10日 (日)

区間変更3(69条特定区間)

 区間変更1では、通常の方向変更を、では、復割の方向変更を、それぞれ紹介しましたが、今回は、方向変更の応用編です。

 

 旅規69条において、一部の区間が特定区間に指定されています。これは、指定された2つの経路のうち、どちらを通ったとしても、運賃計算は、その内、営業キロ数の短い方で計算する、という規定です。

 

 同条に指定されている区間の一例を挙げると、山科~近江塩津間の「東海道・北陸線(米原)経由」と「湖西線経由」、三原~海田市間の「山陽線経由」と「呉線経由」などがあります。これは、どちらの路線にも、行き先がほぼ同じ優等列車が走っている(走っていた)場合や、後から新線が開通して、実質的な短絡線が出来た場合などの事情による規定です。

 

 同条と、区変とを絡めた規定というのが、旅規250条1項として、通常の区変とは別個に存在しています。条文には、「第69条に規定する特定区間…の適用のある普通乗車券を所持する旅客が、旅行開始後に、当該特定区間…の途中駅が変更の開始又は終了となる区間変更をする場合」は、「特定区間内の分岐となる駅」を「変更開始駅又は変更終了駅」として、旅客運賃を計算する、とあります。

 

 250条は、他にも、157条選択乗車区間や、70条特定区間などの場合についても規定していますが、今回は省きます。

 

 例を挙げて解説してみます。例えば、大阪市内から、北陸線福井までの普通乗車券(東海道・湖西・北陸経由)を所持し、着駅を名古屋に変更するとします。そうすると、通常であれば、分岐駅は、山科となりますが、同乗車券は、湖西線を経由しているため、69条特定区間を通過していることになります。そうすると、「特定区間内の分岐となる駅」は米原となります。従って、米原~福井間と米原~名古屋間の運賃を比較して差額精算がなされます。

 

 要するに、250条1項というのは、特定区間を通過する場合は、券面の経路に関わらず、都合の良い方の経路を通っているものとみなして、分岐駅がどこか、というのを判断する、ということです。米原経由と湖西線経由では営業キロにかなり差があるため、これを上手く使うと、正規運賃より安く済ませることが比較的容易にできます。
Epson162

 

 正月明けに神戸の実家から東京へ戻る際、この方法を利用しました。まず、「神戸~大阪」と「大阪市内→(篠)西条」の乗車券を2枚用意しました。「新神戸→新大阪」の特急券と共に、新神戸駅で有人改札を通り、新横浜駅に降り立ちました。

 

 改札内の精算所に行き、「大阪市内→(篠)西条」のきっぷを差し出して、これを横浜線経由豊田までに区変をお願いします、と頼みました。

 

原券は、湖西線経由なので、250条1項が適用され、「米原~(篠)西条」と「米原~豊田」間の運賃を比較します。どちらも7340円なので、差額は0円です。

 

係員氏は、「これ米原から計算しないとですね。相当難しいですね」「前の担当者はちゃんとできましたか?」とか言いながら、サクッと補充券を書いてくれました。

 

 普通に、「神戸市内→豊田」を買うと、9620円ですが、この方法を使うと、

 

 神戸→大阪        410円

 

 大阪市内→(篠)西条 8420円

 

 区変差額            0円

 

 合計            8830円

 

となり、790円も安くなります。なお、新神戸→新大阪は、東淀川以遠に向かう場合、157条の選択乗車が適用され、「神戸→大阪」及び「大阪市内→(篠)西條」の2枚併用で、新神戸から新幹線に乗車することができます。これは追い追い解説したいと思います。

 

 

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