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2018年8月12日 (日)

快速「飯田線80周年アルプス号」

 昨年の7~9月に、「信州デスティネーションキャンペーン(信州DC)」が開催されました。長野県内のJR各線では臨時列車が数多く走り、各地でイベントが開催されました。今年は、アフターDCとしてまた様々な企画が実施されるようです。
2017_08200038(市田にて)

 このDCでは、JR東日本とJR東海の共同企画が多く、例えば、新宿-木曽福島間の特急「木曽あずさ」、名古屋-上諏訪間の特急「諏訪しなの」など、中央東西線を直通する列車が設定されたことも真新しいです。

 JR東海の飯田線では、中央東線の臨時列車にあわせて、快速「飯田線リレー号」が運転されたり、好評の「飯田線秘境駅号」を走らせたりしていました。飯田線は、丁度全通から80周年の節目を迎えたこともあり、80周年記念列車も走りました。飯田線が全通したのは、1937(昭和12)年のことで、大嵐-小和田間が最後の区間でした。日中戦争が泥沼化し、国内の電力開発が急務となっていた時世柄、天竜川の水力発電所開発の為に工事が急がれた、とされています。この区間は難工事であり、工事の監督にあたった熊谷三太郎(当時、飛鳥組所属)が、その功績をもって、戦後、熊谷組として独立する契機になったとも言われています。

 

2017_08200012(伊那市の出発セレモニー)

2017_08200016(伊那市にて)
 そんな歴史の長い飯田線の80周年記念列車として、南の豊橋からは、急行「飯田線80周年秘境駅号」、北の伊那市からは快速「飯田線80周年アルプス号」が運転されました。

 前者は、373系3両編成の急行「飯田線秘境駅号」の80周年記念列車で、後者は、2日間限りの臨時列車です。
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2017_08200035(伊那大島にて)

 夏休みの青春18きっぷ期間であったため、中央東線を普通列車で下り、辰野から飯田線に入りました。伊那市で下車し、快速「飯田線80周年アルプス号」を待ちます。列車は下り側(辰野側)から入線して来ました。313系8000番台の3両編成です。元々は、中央西線の着席定員制列車「セントラルライナー」に使用されていましたが、平成25(2013)年3月に同列車が廃止されて以来、通常の快速列車に用いられていました。こうして全車指定席の快速列車に使用されるのは、恐らく初めてだと思われます。通常の313系と同様、車内は転換クロスシートですが、カーテン付、簡易デッキ付の車両ですので、520円の指定席料金には見合った設備です。
2017_08200018(駒ヶ根にて)

 飯田線80周年を記念した式典が行われるようで、ホームの飯田寄りでは、伊那市長等の出席する出発セレモニーをやっていました。

 指定券は完売だったようで、私は、最寄りの駅で10時打ち事前受付で取ってもらいました。しかしながら、実際の乗車率は、5~6割程度と低く、一方で、家族連れなどの姿も目立っていました。.

 飯田までの停車駅は、駒ケ根、飯島、伊那大島、市田です。各駅では、地元のみなさんによるおもてなしがありました。
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Epson128(乗車証明書)

 駒ヶ根では、ゆるキャラがお出迎え。特にイベントなどはありませんでしたが。

 伊那福岡-田切間にある、飯田線名物の通称「Ωカーブ」ではその解説があったり、最急勾配40‰の説明があったりもしました。各車両にJR東海の添乗員が乗っており、乗客には、記念乗車証などの入った冊子が配布されました。その中には、飯田線の駅名が書かれた紙があり、私は「田切」でした。区間は忘れましたが、添乗員の方が、この紙を基にした抽選企画を各車両で行ない、記念グッズが当っていました。箱の中から、駅名の書かれた紙を取り出し、一致していた人が当たりです。私は、残念ながら当りませんでした、、、
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 飯島駅は、簡易委託駅で、受託氏がきっぷの発売をしていました。私を含め、きっぷマニアが窓口に列を作って、入場券を買い求めていました。JR東海の簡易委託駅は、一部を除き、マルス端末が入っているため、直営駅と区別はつきにくいですが。
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11100078(伊那大島)

 伊那大島では、地元の方が大勢いらしていて、ホームで、特産品のりんごジュースを配っていたりしました。私は、ここでもきっぷを買いました。前の人が飯田までの乗車券を買っていたので、同じ物を。。
2017_08200036(市田)

 次は市田です。ホームではなく、駅前でテントを立てて、物産展をやっていました。南アルプスの湧き水、というのを配っていたので、一口いただきました。ここも簡易委託駅ですが、あいにく休業日でした。開ければ、そこそこの収益にはなったと思うのですが。
2017_08200041(飯田)

 終点の飯田では、80周年記念列車が2本揃い、地元のテレビ局、飯田市長などが来ていて、セレモニーをやっていました。翌日からは、記念入場券の発売もあるようでした。

 各駅で10分程度の停車時間を取ったこの列車は、地元の方とJR東海がともに地域を盛り立てよう、という意気込みを感じるものでした。一回限りの臨時列車ではありますが、ここまでやっているのは、相当事前の調整があったように思います。
2017_08200106(阿智村の星空)

 私は、次の上り列車で、隣の切石駅へ向かい、レンタカーを借りて、日本一の星空を謳う、阿智村へ車を走らせました。「セブンス園原」というところで、山頂へのロープウェイに乗るのですが、新月かつ夏休み、ということで、2時間待ちでした。。ただ、山頂の星空は綺麗でした。

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