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2018年4月の4件の記事

2018年4月28日 (土)

E351系「中央ライナー7号」

 平成30年3月17日のダイヤ改正では、中央東線の振り子式特急電車E351系が引退しました。E351系は、中央東線の高速化のため、1995(平成5)年に登場した車両で、特急「スーパーあずさ」として運用を開始しました。
2018_03040008(新宿にて)
 当時の中央東線特急は、「あずさ」に、まだ183系が用いられていた頃で、同車がE257系に置き換えられても、E351系は「スーパーあずさ」専用車両として、運用を続けていましたが、車両の老朽化、また、振り子式を採用していたため、保守の手間が大きいこと等を理由に、後継車両の開発が進められていました。後継のE353系は平成27年に登場しました。
 E353系は、振り子式ではなく、最近流行りの車体傾斜式を採用し、JR東日本では同方式の車両を保有するのは初めてのため、入念な試運転がなされていました。登場から約3年経ち、平成29年12月から運用開始しており、今回の改正で、特急「スーパーあずさ」を全て置き換えました。

 それに伴って、余剰となったE351系は、波動用として残ることもなく、全車廃車が決定しました。振り子式という特殊な構造を有していたことが原因と考えられます。
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2018_03040101(新宿にて)

 さて、ダイヤ改正前日の3月16日、E351系最後の営業運転が行われました。下り最終列車は、新宿2000発の特急「スーパーあずさ33号」松本行きです。ラストランの団体列車を除いて、E351系の営業運転は同列車をもって、全て終了したと思われましたが、この列車は実は最終列車ではありませんでした。
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 中央快速線では、夕方の通勤列車混雑を避けて、着席サービスを提供する「中央ライナー」「青梅ライナー」が走っています。中央・青梅ライナーは、ほとんどの列車がE257系での運転ですが、1本だけE351系12両編成の列車がありました。東京2230発(新宿2245発)の「中央ライナー7号」がそれに当たります。
2018_03040114(「中央ライナー7号」八王子行き)

 普段、ライナーを頻繁に使っているため、「中央ライナー7号」がE351系使用だということは知っていました。しかしながら、ダイヤ改正前日ということ、また、「スーパーあずさ33号」が最終営業運転である、と盛んに宣伝されていたことから、3月16日の「中央ライナー7号」は、もしかするとE257系に運用変更がかかる可能性は十分にあり得ると思いました。
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 「スーパーあずさ33号」には人が殺到するであろうことから、同列車は避けて、深夜帯を走る「中央ライナー7号」に乗ろうと思い、当日の仕事帰り、2220頃に新宿駅9、10番線特急ホームに行きました。それで、ライナー券を購入しました。この時点で12号車が出てくれば、E351系確定だと思ったのですが、あいにく8号車であったため、よくわかりませんでした。

 しかしながら、駅の放送で、E351系最後の営業運転です、と言っていたことから、最後の営業運転はやはりこの列車でした。
2018_03040112(車内)

 「中央ライナー」の表示を掲げた列車が2243に9番線に入線して来ました。この時間帯にもなると、マニアの数も少なく、警備にあたる駅員の数が過剰な気もするほどでした。普段、この列車が満席になることなどあり得ないのですが、この日は2230頃に早々と売り切れていました。東京及び新宿からの乗客は、(いつもの通勤客):(マニア)が3:7くらいの割合でした。全車指定席のライナーであることから、いつも通りデッキに若干の立ち客がいるくらいで、至って穏やかな雰囲気でした。25分乗って、私は、いつも通り立川で降りました。列車は八王子行きです。八王子到着が2321と、沿線住民でなければ終電の時間もあり、乗れない列車であったことから、大体の乗客は中央線の沿線住民のようでした。
2018_03040119(立川を発車)

 これをもって、25年間走り続けたE351系は営業運転を終えました。新形のE353系は最新設備を整えた車両で普段使いするには快適です。

2018年4月22日 (日)

北越急行 六日町駅

 上越線の六日町駅は、北越急行ほくほく線との接続駅です。北陸新幹線が金沢開業する前、この六日町駅は、首都圏と北陸を結ぶ主要幹線の途中駅で、特急「はくたか」が停車したり通過したりしていました。北陸新幹線が金沢まで開業すると、それまで4時間掛かっていた東京~金沢間の移動が約2時間半に大幅短縮されたこともあり、特急「はくたか」は、その使命を終えました。それと同時に、北越急行も、対北陸の幹線から、新潟県内上越地方の地方ローカル線になりました。しかし、この「ローカル線」は、元々特急「はくたか」が国内最速の160km/h運転をしていた路線でもあり、それから逃げ切るために俊足の普通電車が運転されていました。このH100系は、最高時速110km/hの電車で、「はくたか」が無くなった後も、その俊足ぶりを活かして、「超快速」を走らせていたりします。単なる地方ローカル線になることなく、これまで溜め込んだ内部留保も用いて、最大限の経営努力をしているように見受けられます。
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 そんな北越急行と六日町駅ですが、六日町は、JR上越線との共同使用駅であり、JR東日本が管轄しています。北越急行線内単独の乗車券は、券売機で購入できますが、1台しかない上に、JRも北越急行も、Suica等のICカードが利用できないため、列車の発車時刻前になると長蛇の列が出来ています。

 そのためか、窓口に設置されているMEX端末で、ほくほく線内単独の乗車券が購入できます。JRと社線の接続駅で、かつJRの管轄である場合には、割と購入できることが多いそうです。
2018_02180009(当日の六日町駅)

 JR線内乗車券ではないため、85mm券ではなく、横長の120mm券で発券されます。このときは、十日町までのきっぷを購入しました。

 この日の上越地方は、雪国の新潟県でも稀に見る大雪で、時折吹雪く天気でした。列車のダイヤも乱れがちでした。雪とは無関係な車両故障で、大宮~越後湯沢間が区間運休となり、急遽別の車両を用意して、越後湯沢~十日町間のみ運転された、特急「ほくほく十日町雪祭り号」の折返し回送が5分ほど遅れており、直江津行きの電車もそれくらい遅れて発車しました。ほくほく線内は、巻き上げる雪で前も殆ど見えない状態でしたが、最高速度を出して走りました。十日町で降り、この日、開催されていた十日町雪まつりを見に行ってきました。

2018年4月18日 (水)

学割適用の金額入力(2)

 前回、学割適用の金額入力券を紹介しました。そのきっぷは、次のファイルです。「券面の表示について、1点、気になることがあります」と書きましたが、それは、有効期間表示についてです。
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 社線連絡乗車券は、旅客連絡運輸規則に基いて発売されますが、その中に有効期間について定めた一文があります。同規則75条1項イ号(ロ)がそれにあたります。引用すると、

「東京、…付近旅客会社線大都市近郊区間と、この区間に接続する連絡会社線との場合」には、「(イ)の規定にかかわらず、1日とする」とあります。

 本件について考察してみると、まず、「東京→北千住間」は、「東京、…付近旅客会社線大都市近郊区間」に含まれます。次に、北千住接続の東武伊勢崎線は、「この区間に接続する連絡会社線」であるため、本条文が適用されます。

 そうすると、(イ)の規定に関わらず、有効期間は、「1日」となるのが通常であるとも考えられます。

 なお、この(イ)というのは、「一般の場合」とされており、JR線と連絡会社線の営業キロを通算し、JR単独乗車券と同様の計算をする、という規定です。すなわち、100kmを超えると、2日間有効、途中下車可能となります。

 では、本件はどうか、というのを考えてみます。「東京→(東武線)伊勢崎」の営業キロを通算すると、100kmを超えます、更に、東武線内単独で見ても、100kmを超えています。東武鉄道は、自社線内完結で100kmを超えるきっぷの場合は、2日間有効で、途中下車を認めています。この部分だけ見ると、本件は、2日間有効、途中下車可能、となる様にも思われます。きっぷはこれに即して発券されています。

 しかしながら、(ロ)の文言を見ると、「…の場合には、(イ)の規定にかかわらず」とあります。「かかわらず」というのは、(イ)に規定されている内容を全て排除するということなので、これを読む限り、本件は、「1日間有効、途中下車不可」となるほかありません。

 ここでもう一つ、条文を紹介します。同規則76条です。同条は、「途中下車」について定めています。その3号をみると、「前条第1項第1号イの(ロ)に規定する区間に発着する普通乗車券所持の旅客は、その区間内の駅」とあり、本文とあわせて読むと、当該駅において、途中下車はできない、ということになります。前条第1項第1号イの(ロ)に規定する区間」とは、要するに、大都市近郊区間のことです。

 この条文とさきほどの有効期間の議論をあわせると、「東京→(東武線)伊勢崎」のきっぷは、大都市近郊区間に発着する乗車券なので、途中下車はできず、有効期間も1日になるように考えられます。

 しかしながら、条文の解釈として、これで適切か、という疑問が浮かんできます。つまり、北千住で東武線のきっぷを買い直せば、北千住→伊勢崎間は、100kmを超えているので、なんの問題も無く、「途中下車可能、2日間有効」となります。その一方で、JRとの連絡きっぷを購入すると、「途中下車不可、1日間有効」となる、ということになります。これで果して合理的、といえるでしょうか。きっぷの買い方で旅客不利になることがあるというのは、旅客営業制度の趣旨に反します。

 もう一度、途中下車を定めた76条をみてみましょう。一見すると、券面表示区間の全てについて途中下車不可を定めているようにも思われますが、よく読むと、途中下車ができないのは、「その区間内の駅」であります。「その区間内」というのは、直近の「前条第1項第1号イの(ロ)に規定する区間」を指すと解釈するのが妥当かと思います。そうすると、つまり、途中下車ができないのは、「前条第1号イの(ロ)に規定する区間」の駅であり、この区間とは、すなわち、大都市近郊区間のことです。つまり、途中下車ができないのは、JR線内の大都市近郊区間にある駅のすべて、ということになります。従って、連絡会社線内での途中下車は妨げていない、ということがいえると考えます。

 これらのことを考え合せると、東武線内完結の乗車券との均衡を図るために、東武線内は途中下車可と考えるのが相当です。規則に忠実にきっぷを発券するとなると、「有効期間は1日、ただし、東武線内に限り途中下車可」という謎なものが出来上がるはずです。

 しかし、発券されたきっぷは、2日間有効、途中下車は不可でははない、というものです。

 このきっぷが誤発券だとは思いませんし、マルスの性能上、営業キロ数から有効期間を判断しているようですので、もし上記の謎なきっぷを発券するとすれば補充券になると思います。しかしながら、本件を考えていると、これらの規定自体が相互に矛盾を抱えているといわざるを得ません。もしかすると、旅客連絡運輸取扱基準規程で補正されているのかもしれませんが、同規程は内規のため旅客は、通常見れないので、なんとも言えません。

2018_03040135(特急「りょうもう」 北千住にて) 

 途中下車するわけではなく、北千住から太田行きの特急「りょうもう号」に乗車し、伊勢崎行きの各駅停車に乗り換えて、伊勢崎まで行きましたので、実使用する際には、なんの不便もありませんでしたが、気になったので、考察してみました。

2018年4月12日 (木)

学割適用の金額入力(1)

 社線連絡のきっぷは、マルスでも発券できますが、接続駅と連絡運輸範囲が限られており、接続駅から着駅までの社線運賃が登録されていないと、金額入力という非常に手間のかかる操作をする必要が出て来ます。運賃登録があれば、経路検索機能から、自動経路設定で、通常のJR線内単独券と同様に発券できるのですが。

 運賃登録されている会社線としては、①JRと直通運転している特急列車等がある第三セクター、私鉄、②並行在来線区間の第三セクター、③関西圏の一部私鉄、④旧国鉄から分離された三セク、⑤JR東海の駅を接続駅とする区間、が主です。このうち、①は、東京メトロ千代田線など一部の例外を除き、ほぼ確実に登録されています。②は確実です。③は、近鉄、南海、京阪、阪急、阪神など関西圏大手私鉄は接続駅によっては登録がない場合もありますが、大半が登録されています。④は、地方三セクに多く、これも登録されていることが多いです。⑤は、JR東海のとある駅において、金額入力操作を行なったところ、誤発券が起こり、その対策として、自社駅を接続駅とする区間は全てマルスに登録するという作業がなされたため、確実に入っています。

 これ以外で、運賃登録がないと、乗車券メニューから、発駅、着駅を入力し、経路検索を行なうと、経路は出て来るものの、「再考」表示が返されます。経路すら出て来ない場合もあります。そうすると、乗車券メニューからでは発券ができないので、「金額入力 自・社」というメニューから入る必要が出て来ます。このメニューに入ると、まず、発駅、着駅を入力し、経路検索を行ないます。

 例えば、「東京→(社)伊勢崎」と入れると、経路として、「東北・常磐・北千住」と出て来ます。これを自動入力します。しかしながら、この段階での経路に、接続駅が入っていると、のちほど入力する「接続コード」と重複、ということになるので、接続駅、この場合は「北千住」を消す必要があります。そのため、一旦、着駅を接続駅(北千住)としたうえで、もう一度経路検索をかけ、「東北・常磐」とします。

 その次に、いわゆる「赤本」(旅客連絡運輸基準規程別表)を取り出し、東武線北千住から伊勢崎までの運賃、営業キロ、及び、北千住の「接続コード」を調べます。JR東日本の窓口ですと、赤本が、業務用iPadに入っているので、こちらを見ていることも多いです。

 北千住から伊勢崎までの運賃、営業キロがわかると、それを所定欄に手入力します。そのあと接続コードを手入力すると、操作は完了です。そうすると、JR線部分はマルスで自動計算され、それに、手入力した社線運賃を加算し、営業キロから有効期間を計算し、「発信」を押すと、きっぷが発券されます。要するに、社線区間の運賃が手入力になるので、ここを見間違える、あるいは入力ミスをすると、ミス券が出て来ます。しかも、性質の悪いことに、発券されたきっぷには、あたかも正しい運賃であるかのように、通常のマルス券と同じような表示になりますので、精査しない限り、誤発券かどうかはわかりません。それを防ぐため、金額入力を行なうと、通常のきっぷに加えて、「審査控」が出て来ます。これは社内の部署に送られ、そこで審査をしているようです。

 以上で、金額入力操作はできるのですが、見ての通り、非常に面倒です。よって、発券拒否の場合も多くあります。

 

 本題に入ります。

 私鉄の中には、営業キロが100kmを超えているため、学割の設定がある場合があります。例えば、青い森鉄道、近鉄、東武などがそれにあたります。このうち、青い森鉄道と近鉄はほぼ全区間がマルスに運賃登録されており、乗車券メニューから学割を選択することで、普通に発券可能です。社線区間のみに学割適用だと、「社学割」、JR線にも学割適用だと、「鉄社学割」という表記になります。これが特殊なくらいで、それ以外は普通のJR学割と変わりありません。

 では、運賃登録のなされていない区間で、社線に学割を適用しようとするとどうなるのか。

 まず、運賃登録がなされていないので、金額入力メニューから入らざるを得ません。金額入力から入って、学割を適用しようとするとどうなるか。「赤本」に記載されているのは、通常の大人運賃です。理論上、これに0.8を掛けて学割運賃を計算し、その金額を入力しておけば、「正しい」金額のきっぷは発券できます。しかしながら、学割適用を示す記載が券面に出なければ、誤発券と区別が付きません。そうすると、金額入力画面に、「社学割」「鉄社学割」を印字する機能があるのかどうかが問題になります。これがなければ、マルスでは出来ないので、恐らく補充券対応になると思われます。
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 気になった私は、渋谷駅の窓口を訪れました。学割証に、「区間:東京→(社)伊勢崎」「経由:東北・常磐・北千住」と記入し、差し出しました。窓口氏は、東武線なこともあり、乗車券メニューから入りましたが、北千住接続の伊勢崎は登録されておらず、再考となりました。

 そこで窓口氏、「これは発売できません」と言いましたが、連絡運輸上は問題ないことを伝えると、「学割でなければ、金額を打ち込んで発券できるんですが」「学割の運賃が載ってないので」と言い、「ちょっと調べて来ます」と奥に下がりました。待つこと5分で、もう一人連れて来て、金額入力画面から、北千住→伊勢崎の運賃1,200円に0.8をかけて、960円を入力し、社学割の入力ボタンを押しました。それで、いともあっさり発券されました。どうやら「社学割」「鉄社学割」のボタンがあるようです。

 よって、学割の金額入力発券も可能であることがわかりました。私は、この年の3月末で、学割の利用資格を喪失したので、鉄社学割のきっぷは、自分で使う機会はありませんでした。

 券面の表示について、1点、気になることがありますが、長くなりましたので、ここで一旦区切ります。その点については、次回 学割適用の金額入力(2) に続きます。

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