(社)綾瀬駅
綾瀬駅は、JR常磐線の駅です。が、それと同時に、東京メトロ千代田線の駅でもあります。いわゆる「常磐快速線」にホームは無く、常磐緩行線の電車のみが停車します。駅は2面3線で、高架駅ですが、駅の雰囲気は東京メトロそのもので、JR東日本の影はほぼありません。また、北千住-綾瀬間は、JRの路線ではありますが、線路設備は東京メトロの保有で、その一方、運賃はJRのものが適用されます。しかし、綾瀬から北千住を通り越して、町屋・西日暮里方面へ行く場合、綾瀬-北千住間は東京メトロの路線として運賃計算を行ないます。こういった事情から、綾瀬-北千住間相互発着の乗車券は、JRでは発売しない旨が旅客営業規則第16条の5に明記されています。(綾瀬駅)
このように綾瀬-北千住間をめぐる問題が複雑化しているのは、常磐線の混雑緩和計画、いわゆる「通勤五方面作戦」に由来します。当時は常磐線沿線のベッドタウン化が急速に進み、輸送力の確保が問題となっていました。そんな中、1962年に運輸大臣諮問機関の都市交通審議会が、今の営団地下鉄(当時)千代田線を柏方面に延伸する計画を立てます。一方の国鉄(当時)も常磐線混雑緩和のため、快速電車と各駅停車を分離するための複々線化計画を持っていました。営団側としては、北綾瀬近辺に車両基地を保有しようとしており、この両者の思惑が一致し、常磐線の複々線化は、緩行線の線路を増やしたうえで、千代田線と直通運転を行なうこととしました。北綾瀬に車両基地を建設した営団は、北千住-綾瀬間を含む、北綾瀬までの路線を自社保有としました。しかし、同区間は元々国鉄線であったことから、本件のような問題が生じ、今に至っています。
本題に戻ると、綾瀬は東京メトロ管理駅です。しかしながら、買えるきっぷに制限はあるものの、みどりの窓口があります。特企券は不可、乗車券は100km以上、クレジットカードの利用、指定券の変更等は不可です。特急券指定券を購入する際は、申込書の記入が必要です。
発行箇所は「(社)綾瀬駅」となります。端末は他の首都圏各駅と同じく、MEX型が入っており、きっぷの券面自体は全く同じです。東京メトロの定期券売り場の横に窓口があり、係員が常駐しているわけではありませんが、行けば奥から出て来てくれます。
千代田線関連は、いろいろと奥が深いので、その内少しずつ紹介していきたいと思っています。
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