甲斐大泉
(大泉高原の玄関口)
小海線甲斐大泉駅は、小淵沢から数えて2つ目の駅です。標高は1158mで、野辺山、清里に次いで3番目に高い駅です。みどりの窓口はありませんが、POS端末設置の簡易委託駅で、大泉観光協会(北杜市観光協会大泉支部)が受託しており、料補による指定席の取扱いもあります。駅を出て右手に同協会の観光案内所があります。高原の駅らしく、駅前には白樺の木が立っています。
窓口の営業時間は、8時45分~16時00分(各月末日は早く閉まる場合あり)で、若い女性の方がいました。私は、着いた時に帰りのきっぷを買おうと、豊田までの乗車券と、甲府→立川の特急「かいじ122号」の指定券を頼みました。窓口には手元に時刻表が置いてあり、ささっと調べて、慣れた手付きで電話をして、ものの5分程でさらさら書いてくれました。台帳を見ると、週末に何枚かずつ発売しているようでした。(窓口。営業終了後)
(「八ヶ岳高原列車」)
少し調べてみると、甲斐大泉駅は、八ヶ岳高原の観光客が増加したことに伴い、昭和46(1971)年に大泉村(当時。現北杜市)が国鉄からきっぷ販売を受託したことで簡易委託駅となりました。その翌年には民間に委託し、さわやかな感じの「婦人駅長の駅」として今日まで続いているようです。(北杜市観光協会大泉支部HP「大泉ハツラツ人探検」→外部リンク)(高原テラスランチ)
平成26年6月まで「婦人駅長」を務めていた方の手記によると、「手書きの料金補充券は年千枚ほど発行して、(長野)支社から優秀であると評価され、乗車券も定期券を除けばダントツの売り上げで良くやってくれたと評価していただ」いたそうです。10年務めたこの方が退職されてから、観光協会が受託する現在の形になりました。(平成26年7月7日付「じゃがいも通信」[アットライフ八ヶ岳発行]→外部リンク)
(駅からすぐの森)
駅の周辺は高原の涼しい風が吹く観光地ですが、清里のような雰囲気ではなく、人もまばらな静かな感じです。私が訪れたのは、日曜日でしたが、列車から降りたのは、地元の人と、数人の観光客だけでした。車内にいた観光客の大半は、次の清里か野辺山で降りるようでした。(下り列車)
駅から少し歩くと、落葉松と広葉樹の林が広がり、その中にオープンテラスのあるカフェや、別荘が点在しています。大型資本が入ることなく、特に観光開発もされなかったのが幸いして、今まで、閑静な高原の雰囲気が残っているのだと思います。そのため目立った観光施設があるわけではありませんが、都会の喧騒からはなれて、一日ゆっくり過ごすには最適な所でした。
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