特急「スーパー白鳥」
特急「スーパー白鳥」は新青森~函館間を結ぶ特急列車です。東北新幹線全線開業前は八戸発着で運行していました。1988年に開業した青函トンネルを含む津軽海峡線には快速「海峡」、特急「はつかり」が運転されていましたが、50系客車を使う快速「海峡」は老朽化が激しく、また客車列車の運行非効率のため、全列車が2002年12月1日に特急「スーパー白鳥」へと置き換えられました。車両はJR北海道の789系で、一部の増結車に785系改造車が使用されています。同区間にはJR東日本の485系を使う特急「白鳥」もありますが、停車駅等の差は無く、車両の違いによるものだけです。789系は青函トンネルの上り勾配で140km/h運転を行なう謂わば「バケモノ的」性能を持つ高性能車両です。座席のテーブル裏に列車ごとの青函トンネルンの通過時刻が記載されています。(青森にて)
運転開始以来、本州対北海道の連絡列車として活躍を続けてきましたが、いよいよ来年3月の北海道新幹線開業に伴い運行を終了することになります。現在海峡線は新幹線開業準備がたけなわで、知内、竜飛海底両駅は昨年3月に廃止され(吉岡海底は臨時駅からの廃止)、津軽今別も今年の8月10日から全列車が通過扱いとなる予定です。同駅の仮設在来線ホームも撤去され、事実上の廃止となり、新幹線駅の「奥津軽いまべつ」として来年3月の開業を待つことになりそうです。
私は北海道へ渡るのに幾度と無く海峡線を利用しています。スキー旅行以外で北海道へ行くのに航空機を使ったことは一度もありません。青森~函館間は必ず特急「白鳥」「スーパー白鳥」に乗りました。連休中は指定席が満席になるほどの盛況ですが、普段は長期休暇中であっても、がらがらでした。本当に北海道新幹線は必要なのか、と思ってしまいます。全国新幹線鉄道整備法第一条には、「この法律は、高速輸送体系の形成が国土の総合的かつ普遍的開発に果たす役割の重要性にかんがみ、新幹線鉄道による全国的な鉄道網の整備を図り、もつて国民経済の発展及び国民生活領域の拡大並びに地域の振興に資することを目的とする」とありますが、「全国的な鉄道網の整備を図」る趣旨とは裏腹に、在来線の第三セクター化や部分廃止で鉄道網の破壊に資するものではないかとさえ疑ってしまいます。賛否両論あるでしょうが。
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